SAKURAは軽EVで、三菱eKクロスEVと兄弟車だ。47kW(64ps)/19.9kgmのモーター、20kwhのリチウムイオンバッテリー、最大180km(WLTCモード)の航続距離など基本的に同じだ。
しかし、eKクロスEVが「eKシリーズのEV」なのに対し、SAKURAは専用デザインが与えられるなど、リーフ、アリアに続く「第3のEV専用モデル」という位置づけ。
またeKクロスEVとはインテリアデザイン、シートもまったく別物となっている。
そのSAKURAを国沢光宏氏が速攻試乗!!
●SAKURAのここがポイント
・三菱eKクロスEVとは兄弟車の関係になるが、特にインテリアデザイン、素材はまったく違う!!
・補助金は国から55万円が出るほか、東京都在住なら個人の場合45万円が上乗せされる!!
・グレードは3グレードあるが、最廉価のSはビジネス向け法人車両
・航続距離は最大180km(WLTCモード)
・モータートルクは軽ターボの約2倍!!
※本稿は2022年5月のものです
文/国沢光宏、写真/佐藤正勝
初出:『ベストカー』2022年6月26日
■「日本中の条件が悪い道路を走った」スモールEV世界ナンバー1の完成度!?
最初に書いておきます。
もし東京都在住なら、この記事を読んですぐ日産ディーラーに行ってSAKURAをオーダーするべきだと思う。
東京都の今年度の電気自動車補助金は、個人ユーザーだと軽自動車を含む電気自動車は45万円。国からの補助金55万円と合わせたら100万円だ!
装備内容を考えるとSAKURAの売れ筋は中間グレードの『X』となり239万9100円。補助金使うと139万9100円です!? こらどんな基準をもってしても安いと思う!
ということでSAKURAだ。早速試乗してみたい。
Dレンジをセレクトしてアクセル全開すると、スタートダッシュ素晴らしい! ホイールスピンしないギリギリの駆動力を掛け、64psの軽ターボ車を凌ぐ加速!
そのまんま最高速までイッキに伸びるかと思ったら、70km/hくらいから軽ターボ車より加速感鈍くなります。
後で聞くと、やはり途中まで軽ターボより速く、途中から鈍くなる設定とのこと。総合的に評価するといい勝負か?
素晴らしいのが駆動系の完成度。電気自動車の駆動系&制御は、アクセル全閉と全開を繰り返すとよ〜くわかる。ギアの精度出てないと、音を出すか、音が出ないようにレスポンスをワンテンポ遅くするかの二択になってしまう。
その点日産はリーフ時代から素晴らしい! アクセル全開すると瞬時にレスポンスし、それでいてギクシャクしない。軽自動車まで同じレベルの仕上がりだったことに驚く。
このサイズの電気自動車としては世界一の完成度だと思う。当然のごとく静粛性も抜群だ。
タイヤが限界を迎える少し前くらいのコーナリングを試してみたが、前後重量配分よくて低重心。軽自動車の水準を大きく超える素直なハンドリングだった。
なんせSAKURAの実験担当はGT-Rなど手がけていた永井さん。日本中の条件が悪い道路を走ったという。横風に少し弱いからとチンスポイラーまで加えたというから気合い入ってる。
ECOタイヤでなくハイグリップタイヤ履かせたらスポーツモデルのように曲がるそうな。乗り心地を含め、文句ある人はいないと思う。
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