三菱アウトランダーPHEVが売れています。2021年12月に発売されたアウトランダーPHEVの2022年1~10月の累計販売台数は1万5360台となり、約500万円以上する高級車が三菱の登録車の中でトップセラーを獲得しました(2位はデリカD:5の1万3751台)。なぜアウトランダーPHEVは大ヒットしているのでしょうか? カッコいいから? 高級で高性能だから? それとも何か別の理由が…??? 本企画ではクルマが大好きで本誌ベストカーでもお馴染み有識者3名に、思いきりストレートに「アウトランダーPHEVが売れているんですが、なんでですかね?」と聞いてみました。【PR】
文/小川直也(格闘家)、テリー伊藤(天才演出家)、石川真禧照(自動車生活探検家)、画像/ベストカーWeb編集部
■「異次元どころか未来に来ちまった!!」……小川直也(格闘家)
古いスポーツカーをこよなく愛する俺(編集部注/小川直也氏はR32、34、35スカイラインGT-Rを3台所有する)にとって、最新のメカニズムを搭載するアウトランダーPHEVは異次元の存在だ。しかし振り返ってみれば異なる世界へ挑戦することこそ、俺の本分だった。師匠である猪木さんも「迷わず行けよ、行けばわかるさ」と言っていた。いざ尋常に勝負だ。
アウトランダーPHEVに試乗してまず驚いたのはEVモードのスムーズさ。ぐいぐい加速するアクセルフィールに感動しつつ、PHEVというからにはそのうちエンジン走行モードに移行するだろうと試乗コースをぐるぐる回ってみたが、いっこうにエンジンがかからない。聞けば満充電ならEVモードで83km(WLTCモード)走れるという。83km!?? それって日常シーンはすべてEVでまかなえるってことじゃないか。試乗している最中ずっと「おいどういうことだ、いくらアクセルを踏んでもまったくエンジンがかからないぞ」と大騒ぎしちまった。
遮音性が高いし振動対策がしっかりしているから、ガソリン走行モードになってもほとんど分からないくらい静かでスムーズ。バッテリーを満充電、ガソリンを満タンにすると計算上の総走行距離は1000km以上だという。1000km!???? なんてこった、おい異次元どころか未来が来ちまったぞ。
カーブを曲がる際のアクセルオン/オフも気持ちがよくて感動した。ツインモーター×S-AWC(Super All Wheel Control)は、三菱がずっと鍛え上げてきた電子制御4WDの集大成だという。俺みたいなスポーツカー好きも大満足させてくれるが、これだけ安定していると、運転に慣れていないお母さんたちにも好評だろう。四輪を常時最適な駆動力で制御してくれるから、思ったとおり曲がってくれるし、思ったとおり加減速してくれる。上級者には上級者なりの、初級者には初級者なりの「思いどおり」を提供してくれるわけだ。うーん、只者ではないなアウトランダーPHEV。
シートの高級感もいい。ステッチがアクセントとして効いていて、作り込みがしっかりしている。身長193cm、体重115kgの俺が乗ると、中途半端なクルマのシートはGがかかった時に体が滑って暴れてしまうが、アウトランダーPHEVはしっかりホールドしてくれる。さらに驚いたのは、運転席だけでなく後席もちゃんと座り心地がよかったこと。足元にスペースがあって(頭上はさすがに俺にはすこしキツかったが)、これなら家族も安心して乗せられる。
先日某新型SUVが気になってディーラーへ試乗に行ってきたが、運転席のシートの作り込みが甘くてガッカリしてしまった。このアウトランダーPHEVとは大違いだ。いいクルマって、乗って10m走れば「いい」と分かるよな。アウトランダーPHEVは俺をずっとやさしく包み込んでくれたぜ。正直いって、三菱がここまで高級SUVらしい高級SUVを作れるとは思わなかった。思わず欲しくなっちまったぜ。
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