日本でのメルセデスベンツ人気がとどまることをしらない。2018年の新車販売台数は、6万7531台と、4年連続で、輸入車ナンバー1を達成した。
なぜ、ここまでメルセデスベンツが人気なのか? メルセデスの強さの秘密と、人気車種の魅力を自身5台のメルセデスを乗り継いだという、モータージャーナリストの岡本幸一郎氏が解説する。
文/岡本幸一郎
写真/ベストカー編集部
■日本では33車種、169モデルをラインアップ!!!
2019年1月25日の年頭記者会見で、メルセデスベンツ日本の上野金太郎社長は、グローバル販売において8年連続で過去最高を記録したことをはじめ、日本での販売も好調で、2018年の新規登録台数は6万7531台を達成し、4年連続で輸入車の新車販売台数ナンバー1となり、6年連続でプレミアムブランド首位の座を獲得したことを述べた。
なお、台数については2017年の6万8215台から微減となっているが、それはドイツ本国からの供給やWLTCモードへの対応などにより、日本での登録が遅れたことが理由らしく、受注ベースでは前年よりも増えているという。
メルセデスがフォルクスワーゲンよりも売れる国というのは世界でもそうそうない。日本において長らく輸入車の販売ナンバーワンだったフォルクスワーゲンの失速は、例のディーゼルゲート問題が尾を引いているのは想像に難くない。
3位のBMWについては、かつてはしのぎをけずり、僅差でおよばなかったこともたびたびあったものの、2012年以降は負けていない。
実は5位のBMWミニと合計すると先方の圧勝になるのだが、BMWとMINIは傘下であっても別のブランドと認識したほうがしっくりくるし、BMWが発表しているとおり受け取って、やはりメルセデスが首位という認識でよいかと思う。
なお、メルセデスベンツ日本では33車種169モデルをラインアップしているが、車種別モデル別の販売台数は明らかにしておらず、JAIA(日本自動車輸入組合)が発表しているベスト20では、2018年通年で上からCクラス、Eクラス、Aクラス、GLC、CLAの順で売れている(表参照)。
それにしても、4年連続というのはもちろん、これだけの水準の台数を連続して販売したというのもたいしたものだが、とりわけCクラスはプレミアムカー販売台数5年連続ナンバーワン(JAIA・JADAラグジュアリーミッドサイズセグメントにおける新車販売台数調べ)という。
それでは上位20位に入った、人気の5車種の魅力はどこにあるのか、迫ってみよう。
■Cクラス 3位1万8321台/2018年7月にMCで改良箇所は6500!!
おそらくW204型(2007年6月日本発表)からだと記憶しているが、それまで最量販だったEクラスよりもCクラスのほうが売れるようになった。
サイズを拡大して居住性や車格感を高め、装備を充実させるなどしたことで、CクラスがEクラスに匹敵するバリューを身に着け、従来のEクラスの領域までもカバーすることになれば、販売的にもそうなるのはもっともな話だ。
昨年のCクラスの好調な販売には、もともと売れていたところに加えて実に6500カ所におよぶ改良を実施した昨年半ばのマイナーチェンジも効いているのはいうまでもない。
見た目のリフレッシュに加えて、BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」と48V電気システムを搭載した新しいパワートレインや、新世代のディーゼルエンジン、優れた自動追従機能や車線変更機能等、機能をさらに充実させた運転支援システムなど、魅力的な内容が並ぶ。売れて当然といえよう。
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