初度登録から13年経過で課される重課税。今から13年前には、どんなクルマが登場していたのか。重課税されてもまだまだ乗りたい、2010年ごろ登場の魅力あるクルマたちを紹介していく。
文/佐々木亘、写真/TOYOTA、HONDA、SUBARU
■クルマの重課税制度をあらためておさらい
初度登録から13年経過した車(ガソリン・LPG車)に課される重課税。これを避けるため、13年を目途にクルマを買い替えるユーザーも増えてきた。
税負担が切り替わるポイントは、新車から保有しているクルマなら通算6回目の車検時、中古車は初度登録から12年11か月以降に車検証の交付等を受けるときとなる。
重課税となるのは、自動車税種別割と自動車重量税だ。前者はクルマを保有していれば年1回5月頃に支払うもの、後者は車検(継続検査)時や、車検残なしの中古車を購入した際に支払うことになる。
自動車税種別割の重課税率は約15%割増(軽自動車は約20%割増)。例えば、排気量1.5L超~2.0L以下の場合、3万9500円だった自動車税種別割が、13年経過すると4万5400円に上がる。初度登録から13年経過しただけで、排気量が1クラス上の自動車税を払わなければならないイメージだ。
自動車重量税の重課税率はさらに大きい。13年経過では約40%割増(軽自動車は約24%割増)となる。
13年でクルマの寿命は終わってしまうのだろうか。いや、それは違う。重課税の対象となっても、まだまだ乗りたい魅力的なクルマはたくさんあるのだ。
■今も乗りたい! 2009年~2010年に登場したクルマたち
1、インプレッサWRX STI spec C /A-Line tS(GRB型): 2009~2010年
まず3代目インプレッサに設定されたWRX STI(2007年10月発売)の中から、台数限定のホットなモデルを紹介したい。
2009年に登場したのが5ドアハッチバックをベースにしたspec C、通称スぺシーだ。日本市場向けの限定モデルで、900台限定で販売された。エンジン、サスペンション、ボディパーツを改良し、ECUの再チューン、インタークーラーのウォータースプレーを装着するなど、スパルタンな走りを実現するモデルである。
翌年2010年には4ドアセダンのWRX STIをベースにして、カーボン製ルーフとアルミ製フロントフードを搭載し、低重心・軽量化を図ったtS(Tuned by STIの略)が登場する。こちらは400台限定で販売された。
ハッチバック、セダンともに素性のいいインプレッサWRX STI。この限定車が登場したのが今から約13年前となる。重課税をされてでも、こうした希少なクルマは保有していたいし、乗り続けたいものだ。
2010年はスポーツモデルの当たり年で、レクサス・LFAやVW・シロッコRなど、現在では絶版となったスポーツカー登場している。13年経過したからと言って、世界遺産級のクルマたちが、お払い箱扱いされていいのだろうか。
2、ホンダ CR-Z(ZF1型):2010年2月登場
3ドアハッチバッククーペに1.5Lのi-VTECとホンダのハイブリッドシステムHonda IMAを組み合わせた、ハイブリッドスポーツがCR-Zだ。
エクステリアもインテリアもしっかりとスポーツカーになっており、インサイトと同じハイブリッドシステムだが、エンジン排気量を1.3Lから1.5Lへスケールアップしたことで、パワー不足感はなく、気持ちのいい走りが体感できるクルマだった。
6MTモデルも用意され、「エコカー=我慢する」という概念を大きくくつがえした一台。ホンダのスポーツマインドが環境技術とマッチングした名車である。
3、トヨタ プリウス(ZVW30型)2009年5月登場
2009~2010年で忘れてはいけないのが、3代目プリウスだ。「石を投げればプリウスに当たる」とまで言われ、売れに売れたクルマの代表例。現在も現役バリバリで走っており、1日に1回は走行シーンを目にするだろう。
驚異的な販売を記録した3代目プリウスも前期モデル登場から13年が経過している。心配されたHV用のニッケル水素電池の寿命は、13年では終わらない雰囲気があり(個体差はあるが)、適度なボディサイズと高い燃費性能を備えたプリウスは、中古車としても狙い目だ。
CR-ZとプリウスはHEVモデルのため、自動車税における13年超の重課税対象とはならない。他にも自動車税の重課が免除されるのは、EV、FCV、天然ガス車などだ。日産の初代リーフの登場も2010年。2023年末には13年の区切りを迎えるが、重課税はない。
コメント
コメントの使い方日本は物を大切にするとに罰が与えられる…
使える物を廃棄して、新しい物を買う事がエコなんですかね?変な国!
私の愛車は2002年式インプレッサgdbcです。新車から21年経ちましたが手放す事は有りません。