新しくラインナップに加わったSUVタイプの「新しいセンチュリー」。これまでのドメスティックモデルからグローバルモデルとなり、SUVとなったセンチュリーがホントに売れるのかどうか、海外市場に詳しい桃田健史氏が分析する。
文/桃田健史、写真/ベストカー編集部、ロールスロイス
■かなりの数が売れそうな新型センチュリー
ベストカーが以前から予想していたとおり、トヨタセンチュリーがSUVライクなイメージに変身した。
ただし、皆さんご承知のとおり、2018年登場のセンチュリー(セダン)も継続して販売される。同車の主査に直接話を聞いたところ「製品企画としては、2018年から10年間を想定して世に送り出している」ということだ。
生産については、セダンはトヨタ自動車東日本・東富士工場(旧・関東自動車工業・東富士工場)が「ウーブンシティ」建設に伴って2020年末に閉鎖された後、愛知県元町工場に生産が移管された。
2023年9月中旬、報道陣向けにトヨタが実施した「モノづくりワークシップ2023」で元町工場を視察したが、トヨタが提示した元町工場全体図では、混流生産が計画中のクラウンセダンを含めて9車種のほか、レクサスLC、GR、C+podに加えてセンチュリー(セダン)を個別に組み立てるエリアがプレス工程とボデー(溶接)工程の隣にあることがわかった。
一方、センチュリー(新モデル)については田原工場で生産する。
そんなセンチュリー(新モデル)だが、発表記者会見で実物を見て「これは結構な数が出そうだ」と直感した。
■グローバルでベンテイガやカリナンのユーザー層が拡大
背景にあるのは、ベントレーベンテイガやロールスロイスカリナンのグローバル市場におけるユーザー層の広がりである。
これらモデルは、いわゆるショーファーカーという発想よりも、ドライバーカーを優先するイメージの商品であり、既存ユーザーの年齢層は20代から70代とかなり幅広い。
特に若い世代にとっては、メルセデスベンツGクラスを乗るような感覚で、ベンテイガとカリナンを捉えているようだ。
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