発売から丸1年が経過したシエンタ。コンパクトで7名乗車でき、荷物もたっぷり収納できるユーティリティカーとして大人気だ。しかし、シエンタは仕様の選択肢が多い。そこで今回は、子育て家族にスポット当て、子育てにベストなシエンタを選んでいく。
文/佐々木 亘、写真/トヨタ
■差額から必要な仕様を考える
シエンタ購入者を迷わせるのが仕様の多さだ。グレードはZ・G・Xの3つあり、それぞれHEVとガソリンエンジンを準備する。HEVとガソリンの価格差は35万円だ。
さらに乗車定員5名と7名の選択肢が生まれる。7人乗りが5人乗りよりも4万円高い。最後に駆動方式。HEVにはE-fourが用意され、2WDとの価格差は19万8000円となる。
仕様はグレード・エンジン・駆動方式・乗車定員が組み合わさって合計18種類。これだけ細分化されていると、選び出すのには少しコツがいる。
まずは四駆が必要か否か(必要ならHEV一択)を決め、次にエンジン、最後に乗車定員を決めるという順序がおススメだ。価格差を確認しながら、その仕様が本当に必要かを考えていこう。
■4人家族だから5人乗りで十分というわけではない!
シエンタに用意された7人乗りと5人乗りを、単純に乗れる人数だけで決めてしまうと痛い目をみる。なぜなら、7人乗りと5人乗りでは2列目シートの構造が大きく異なるからだ。
7人乗りの場合、2列目シートは5:5分割になり、前後スライドができる。格納方法はタンブル式だ。一方、5人乗りでは2列目シートにスライド機構が付かない。格納方法がチルトダウンに変わり、シート分割も6:4となるのだ。
さらに詳しく見ていくと、2列目シート足元の最大寸法は、スライド機構のある7人乗りに分がある(7人乗り最大320mm、5人乗り最大310mm)。その差は1cmだが、実際に乗り込むと、意外とこの1cmが大きい。
また、2列目シートのリクライニング量にも違いがある。7人乗りの方が5人乗りよりも大きく倒せるのだ。「サードシートは使わないから5人乗りで」と、単純に決められないのがシエンタの困りどころなのである。
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