硬派。令和の日本では絶滅危惧種かもしれないが、それは硬派な「人」の話。硬派な「クルマ」はまだまだ存在する。ここでは「乗り物」としてグイグイ走れるクルマを「硬派」と位置付け、ニッポンの「硬派なクルマ」をご紹介する。押忍!!
※本稿は2024年1月のものです
車両解説&採点/片岡英明、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年2月10日号
■ニッポンにはまだまだ存在する「硬派なクルマ」たち
ランクル70は硬派なクルマだ。しかし「硬派」という称号は、なにもランクル70のみに与えられるものではない。ほかにも硬派と呼べるクルマはすでに、そしてこれからも登場してくる。ここではそんな骨太な連中を紹介したい。
もちろん多くはSUVとなる。当然だ、悪路を制覇せんとするものが、ペラペラの軽薄短小であろうはずがない。
ヘニャッとした価値観が支配するヌルい粥のような令和に抗う、堅焼き煎餅のごとき歯ごたえを持つアツいヤツら。とくとご覧あれ。
■トヨタ ランドクルーザー250 2024年3月発売開始
ランクルの売りは「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」。ランクル250は300系と同じGA-Fラダーフレームを採用しており、プラドを凌ぐ悪路走破性を身につけていることは想像に難くない。
ホイールベースは長いがオーバーハングを切り詰めているため大きなギャップも乗り越えられる。ハードな状況になるほど実力を発揮する、硬派のヘビーデューティ4WDだ。
●スペック
・ボディサイズ:全長4925×全幅1980×全高1870mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:2450kg
・エンジン:直4DOHC、2.8Lディーゼルターボ
・出力:204ps/51.0kgm
・トランスミッション:8AT
・予想価格:450万~500万円
・悪路走破性能:★★★★★
・硬派度:★★★★★
■スズキ ジムニー/ジムニーシエラ
ジムニーは国内モデルだが、兄貴分のシエラの仕向け地は世界中。強靭なラダーフレーム、4H/4L切り替え式の副変速機付き4WD、前後リジッド式のサスなど、クロスカントリーランに必要な三種の神器を備えている。
軽量ボディだから泥濘地に踏み込んでも踏ん張りが利く。
●スペック(ジムニー)
・ボディサイズ:全長3395×全幅1475×1725mm
・ホイールベース:2250mm
・エンジン:直3DOHC、0.66L+ターボ
・出力:64ps/9.8kgm
・トランスミッション:4AT
・価格:155万5400~190万3000円
・悪路走破性能:★★★★★
・硬派度:★★★★☆
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