ホーク11発進!開発者取材で分かった年間1200台という少量生産が成り立つ理由

【ホーク11所感】性能よりも気持ち良さ優先の走りはGB350にも通じる

 ホーク11の試乗会で、知り合いのライダーがVTR1000Fに似ていると言っていた。VTR1000Fは北米でスーパーホーク996と名付けられていたのは偶然ではなく、ホンダは空白となっていた2気筒スポーツ「ホーク」の名に新たな歴史を刻もうとしているのだろう。

 ホーク11は、とても乗りやすく心地いい。その魅力の源泉こそ270度位相クランクの並列2気筒。弾ける鼓動と路面をつかむ感覚が扱いやすさにつながっている。一般にスポーツモデルは高回転&高出力型だが、アドベンチャーモデルのアフツイは低回転&高トルク型。このエンジンと車体はロードスポーツと相性がよく、ホーク11は味わい深い仕上がりとなっている。

 後藤LPLは、「ホーク11が公開されるとこれまで以上に賛否両論が巻き起こった」というが、筆者はこの走りは嫌いではない。最近の例だとGB350のサウンドとフィーリングに似た気持ち良さがあり、「アフリカツインのエンジンでワインディングを気持ち良く走りたい」というのは”裏”ではなくむしろ“表ホンダ”の企画だと思う。

 ただし、ホーク11が顧客として想定するユーザー像には疑問もある。このバイクを革ジャンで格好よく乗りこなせそうな「オヤジライダー」はツーリングしていてもあまり見かけることはない。残念ながら今年50歳になった筆者にはあてはまらない…。

 個人的にはファッション性を訴求したモデルより、ホンダにはオヤジ向けでも熱くなる提案を期待したい。独断と偏見で選んだ過去の”裏ホンダ”企画から今回のアーキテクチャーシリーズプロジェクトで実現して欲しいモデルを写真ギャラリーに並べてみたので、ぜひともホンダさん、検討お願いします!

ハンドル位置はセパレートタイプとなるが、低すぎない。また、カウル付きながら足着き性良好でオヤジライダーにもオススメ(写真/小川裕之)
ハンドル位置はセパレートタイプとなるが、低すぎない。また、カウル付きながら足着き性良好でオヤジライダーにもオススメ(写真/小川裕之)
【画像ギャラリー】アーキテクチャーシリーズプロジェクトで開発して欲しいバイクはコレ(8枚)画像ギャラリー

ホンダHAWK 11主要諸元

・全長×全幅×全高:2190×710×1160mm
・ホイールベース:1510mm
・シート高:820mm
・車重:214kg
・エンジン:水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 1082cc
・最高出力:102PS/7500rpm
・最大トルク:10.6kgf-m/6250rpm
・燃料タンク容量:14L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=120/70ZR17、R=180/55ZR17
・価格:139万7000円

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