復活の新生ホーネットはナナハンで登場する模様
消えゆくナナハンの一方で、新たにデビューするナナハンもある。ホンダの新型「ホーネット」が750ccで登場するとの噂だ。
旧ホーネットは、日欧で人気を博したネイキッドシリーズ。旗艦は900だが、欧州で600が大ヒットし、2014年まで販売された。1996年デビューの250は日本でもベストセラーとなり、2008年の絶版後も中古車が高価格で取り引きされている。
現在、新型ホーネットはティザーやデザインスケッチのみ公開され、正式発表はまだだが、排気量は750ccと予想される。
さらに、同エンジンを積んだアドベンチャー系の「トランザルプ750」もスタンバイされているとの噂だ。
ただし旧ホーネットが直4だったのに対し、新型は新設計の270度クランク並列2気筒を搭載すると見られる。また、旧型ホーネットで特徴的だったセンターアップマフラーも採用しないが、コンセプトスケッチではホーネットらしいグラマラスなフォルムが継承されている。
6月に公開されたスケッチは、日本のR&Dと協力しつつ、イタリアにある欧州ホンダのR&Dセンターが作成。欧州ホンダは、CRF1100LアフリカツインやCB650R、X-ADVなど先進的なデザインを数多く手掛けている。新たなホーネットコンセプトは、ADV350のデザインを担当した28歳のデザイナー、ジョバンニ・ドヴィス氏によるものだ。
ホンダのデザイン哲学に基づき、「純粋に機能的なものをシンプルにつくる」とし、軽さとデザインを両立した造形を狙う。さらに、「最も怒っているスズメ蜂(ホーネット)を表現することでスポーティさを際立たせる」という。
スケッチからは倒立Fフォークや、右1本出しマフラー、トレリスフレームなどが確認できる。燃料タンクは旧ホーネットよりエッジが立ち、テールカウルはさらに小型化。より尻が切れ上がった攻撃的なストリートファイターになりそうだ。
現在、コスパに優れたパラツイン800cc前後のバイクが欧州で人気。新生ホーネットもこのカテゴリーに殴り込むことになるだろう。
発表は2022年秋のミラノショーと予想。マニュアル仕様のほか、ホンダ得意のセミオートマ=DCT仕様も投入されればライバルと差別化できるハズだ。
750cc直4は引退しても、ナナハンは不滅です!?
ちなみに現存するナナハンとして、まだホンダのNC750XとX-ADVがラインナップ中だ。ともに2021年型でフルチェンジし、新排ガス規制に適合したが、ユーロ6相当の次期排ガス規制には対応せず「現行型がラスト」との噂がある。ユーロ6の明確な導入時期は未定で、少なくとも2024年以降。これまでは安泰だろう。
ただし、こちらもエンジンは直4ではなく、並列2気筒。ナナハンの灯は今後も残るが、ナナハン直4としてはやはりGSX-S750が最後となる。
ライバルが姿を消す中、伝統のナナハン直4を頑なに守り続けてきたスズキに、今はひとまず拍手を贈りたい。
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