残念ながら部品生産の遅延で登場が1年後ろ倒しになる?
2022年2月、当Webで掲載したYZF-R9の第一報では「2023年発売」との情報だったが、どうやら「2024年発売」にズレ込んだ模様。当初のシナリオでは今年秋に発表、翌2023年に発売のスケジュールだったと思われるが、1年先延ばしの2024年発売になるようだ。
理由は、やはり昨今の世界状勢による部品不足や材料調達の遅延。二輪四輪メーカーをはじめ様々なモノづくりの現場で、コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻などによる部品の生産遅延や、世界的な物流の混乱による部品の入荷遅延が生産に影響している。
中には生産性が回復しつつあるバイクメーカーもあると聞くが、ヤマハほか多くのメーカーは生産スケジュールが遅れる一方のようだ。
また、2022年11月から平成32年度(令和2年度)排ガス規制が全面適用される。規制に対応していないモデルは、10月末までしか生産できなくなるため、新型より従来モデルの生産を優先した可能性も考えられる。
発売が遅れたのは残念だが、2023年秋に開催予定の東京モーターショーでYZF-R9が披露され、翌年発売される――。そんな未来を夢見たい!
YZF-R9は3気筒ながら、駿足YZF-R6に匹敵する軽量ハイパワーか
最後にYZF-R9のパフォーマンスを予想したい。
MT-09は2014年の初代デビュー以来、まるで2ストロークのようなロケット加速が話題を呼んだ。
この過激な特性は2021年にフルチェンジを受けた現行型でさらに強化され、最高出力は4ps増の120ps、最大トルクは0.6kg-m増の9.5kg-mにアップした。怒濤の加速感は、1980年代に“ナナハンキラー”と呼ばれた2ストロークのヤマハRZ350を個人的に彷彿とさせるほどだった。
このエンジンはレーシーなSSと相性抜群のハズだ。さらにMT-09は、YZ-R7やMT-07にはない6軸IMU(慣性サンサー)とトラクションコントロールなど電子制御サポートが豊富で、まさにSS向き。足まわりに関しても、MT-09SPはKYB製φ41mm倒立フロントフォークとオーリンズ製リヤショックの豪華な足まわりをあらかじめ備える。
2020年に生産終了した直列4気筒ミドルSSのYZF-R6と比べると、パワーは3気筒のMT-09の方が+1.6ps。さらにYZF-R6は600SSらしく高回転重視の出力特性で、下のトルクが薄めだったが、MT-09は低速から全域でパワフルだ。
さらに軽さもほぼ同等。MT-09の車重は189kgと非常にライトウェイトで、フルカウルをまとったとしても軽さは維持できるはずだ。ちなみにYZF-R7の場合、ベースのMT-07から+4kgの188kgに収まっている。
MT-09からカウルなどを与えて+4kgとした場合、193kg。これはYZF-R6の190kgと比べても遜色ない軽さと言える
気筒数に違いはあれど、最上級のYZF-R1に次ぎ、YZF-R6の後を継ぐモデルとしてYZF-R9は活躍するハズだ。今はとにかく早期の登場を祈りたい!
【画像ギャラリー】YZF-R9のベース車はMT-09? 兄弟車のYZF-R7、YZF-R6と同じスタイルになる!?(5枚)画像ギャラリー
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