2024年はどんなバス記事が多かったっけ? 締めくくりと来年の展望

2024年はどんなバス記事が多かったっけ? 締めくくりと来年の展望

 2024年が終わろうとしている。バスを取り巻くニュースや話題をお届けしてきたバスマガジンWEBだが、本誌でも数多くの話題が紙面を飾った。本年の締めくくりに2024年の話題を総括してみよう。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
(写真はすべてイメージで本文とは直接関係ありません)

■2024年問題と運転士不足問題がダブルで襲ってくると題した元旦だった

事業者により一長一短あるがキチンと選べば満足のできるバス会社はある
事業者により一長一短あるがキチンと選べば満足のできるバス会社はある

 2024年問題やますます深刻化するバス運転士不足について2024年1月1日は「【バス運転士不足問題】2024年のバス業界を占うと結局はこの問題にたどり着く!?」と題して、やはり運転士不足の問題を取り上げた。元旦から運転士不足を取り上げたのは、2024年問題と元々から懸念されていたバス運転士不足問題がダブルで来ると予測したからだ。

 このころから各事業者の運賃値上げが日常の話題となり始めた。これについては運転士の待遇を改善するために仕方がないと1月5日に「【バス運転士不足問題】運賃値上げは仕方がないがその後に問題が? 早急な解決が求められる!!」とのオピニオン記事を掲載したが、そもそもバス路線は赤字が多く運賃値上げが収益改善にしかならないのではないかとの懸念を評した。

多くの事業者が就職イベントに参加して自社の優位性を競う市場
多くの事業者が就職イベントに参加して自社の優位性を競う市場

 国は大型二種免許の取得障壁があると判断したのか、日本人の就業は望めないと踏んだのかは分からないが二種免許の学科試験に多言語を導入するとして1月8日に「【バス運転士不足問題】第二種免許の学科試験が多言語対応になるってマジ? 在留資格にも運転士を追加へ!」と題してお届けした。

■パワスポ巡り記事も定例化!

パワースポット記事は定例化!
パワースポット記事は定例化!

 シリーズ【バス運転士不足問題】の記事は、その後はことあるごとに掲載して各方面の努力と理解が必要であることを論評した。一方で、悪化する国民経済がいよいよ生活を直撃し始めると同時に、神頼みではないが「パワースポット」巡りが御朱印集めとともに引き続き静かなブームだった。

神宮に行くならエルガデュオに乗りたい?
神宮に行くならエルガデュオに乗りたい?

 それに呼応してというわけではないが、有名なパワスポやバスでないと行くのが難しい神社に実際に行って取材する記事を掲載した。文京区の本郷三丁目駅近くにある「櫻木神社」は、宮司の全面協力の下で正式参拝や神頼みの考え方についての記事をお届けした。引き続き、読者に御神徳があるように祈りつつ取材を重ねる。

■自動運転の勘違い?

自動運転は無人運転とは異なることに注意!
自動運転は無人運転とは異なることに注意!

 バス運転士不足の問題を取り上げるたびに、多くの一般読者から「自動運転はよ!」との声が寄せられる。しかしバスマニアの方であれば、それがどれだけ遠くの未来の話であるのかは理解している。WEB記事は本誌と異なり不特定多数が読者であるため、仕方のないことだが自動運転で運転士不足は即解決とはならないことを、実証実験記事のたびにお伝えした。

ディーゼル車の汎用性は捨てがたいが…
ディーゼル車の汎用性は捨てがたいが…

 自動運転は無人運転と同義ではないために起こる勘違いなのだが、バス運転士不足を解決するには無人運転が実現しないと難しい。現在各地で行われている自動運転の実証実験は運転士が乗車したうえで自動運転を行うか、オペレーターが乗車して運転士は無人で運転を行うかのどちらかである。

歩行者や軽車両や飛び出しがない分だけ高速道路は自動運転しやすいが…
歩行者や軽車両や飛び出しがない分だけ高速道路は自動運転しやすいが…

 車両に人を要するのであれば、運転士であれ車掌であれ人件費は必要であり、運転士不足の解決にはならない。決して自動運転を否定しているのではなく、運転士不足解決のために自動運転の早期実施を求めるのは現状では無理があるということである。

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