■経路上の景色
出発の時間となり出発した。今回は座席は完売とならなかったようだが、ほぼ満員と好調のようである。筆者の座席は一番後ろとなったが最後尾は乗務員席で、バスガイドが座り道中の案内を行う。まずMeieki Parkletを出たバスは一旦南に走ると三蔵通へ入り、堀川を渡る。その後は1本北側を走る広小路通に入り伏見へと向かう。
バスガイドの案内にあったが、さすが目立つバスということでとにかく歩道からの注目度が高い。白川公園にあるFUJIなごや科学館を正面に進み、公園をぐるっと回るように伏見通を南下、大須観音のある大須エリアの真ん中を走る。週末の土曜日ということもあり多くの人がバスを見上げるので注目度は抜群だ。
その後、若宮大通から大津通へ左折して矢場町などの繁華街を抜け栄へと向かう。この辺りは多くの人が歩いているので、向こうとこちらで手を振り合ったりするのがなんとも嬉しいコミュニケーションだ。筆者もこの辺りはよく歩く場所だが、約3mの高さから見渡す風景というのは新鮮で、どれも違った景色のようにも思える。ぜひ名古屋に住む人にも一度は見てほしい景色だ。
栄を巡回したバスはオアシス21、久屋大通公園、中部電力MIRAI TOWERの横を通過して名古屋の政治の中心部へと移動する。手前に見えてきたのが愛知県庁、まるで名古屋城天守閣を思わせるような瓦屋根が特徴的だ。その向こうは名古屋市役所である。中央の時計塔が印象的なデザインだ。再び大津通を走るこの辺りが一番速度が上がるポイントだ。一気に流れてくる風がとても気持ちいい。
金シャチ横丁、名城公園が見えてくると一際大きな木を使った建物が見えてきた。今回の「アジア・アジアパラ競技大会」でも競技が行われているIGアリーナこと「愛知国際アリーナ」である。建築家の隈研吾氏が手がけた多目的ホールで、プロバスケットチームの名古屋ダイヤモンドドルフィンズのホームアリーナであるほか、大相撲の名古屋場所も開催されるなど様々なイベントが行われている。
会場前にいた観客と手を振り合い、バスは名城公園を回って名古屋城へと向かう。ここでアナウンスが入り、名古屋城で下車する人がいれば教えてほしいということだった。「あいち・なごやオープントップバス」は名古屋市の中心部を周回する観光バスであるが、実は途中下車可能なポイントがある。
下車して名古屋城の観光をすることが可能だ。ただし下車してしまうと、前途放棄となり再乗車はできない。何人かが手を挙げていたので、名古屋城前のバス駐車場で停車した。12,3人ほどが下車し名古屋城の方へと歩いていった。
■ダブルデッカーの醍醐味
名古屋城で降車を確認して出発したバスは名古屋駅方面へと向かう。途中あちこちのスポットでは、まだ珍しさのあるオープントップバスを撮影するべくカメラを向ける人がいた。国道22号線を南下して日銀前を右折すると桜通に入るので、目の前には名古屋駅のセントラルタワーズ、ツインタワーが見えてきた。名古屋駅のロータリーを曲がるとゴールのMeieki Parkletはもうすぐだ。
笹島の交差点を右折して一度公園の区画を半周するここが最後の撮影ポイントだ。名鉄バスセンターの高架下のあとにJR線の高架もくぐる。太閤通はある程度高めで圧迫感は感じないが、最後のMeieki Parkletへと向かう高架下が通過するにはギリギリで、バスの高さが3.7mに対して制限が3.9mである。
手を伸ばしたらもう届きそうなほどで最後の最後に盛り上がるポイントで歓声が上がり、最初に乗車した広場に戻って無事到着となった。降車時には先に案内のあったアンケートへの回答について、送信画面を見せた人にオープントップバスをあしらったマグネットが配られた。降車した乗客は記念品や様々な未体験の名古屋の景色を胸に家路へと向かったのだろう。









