かつてのNO.1輸入車 VWはなぜ凋落したのか? 低迷から抜け出す活路とは

かつてのNO.1輸入車 VWはなぜ凋落したのか? 低迷から抜け出す活路とは

 かつて隆盛を極めた人気NO.1輸入車ブランド、フォルクスワーゲン(VW)の国内新車販売が低迷している。

 JAIA(日本自動車輸入組合)の資料によると、VWの国内新車販売台数は2014年(暦年:1~12月)の6万7438台を最後に、2015年にはメルセデス・ベンツに1万台以上の差(VWは5万4766台)をつけられて1999年以来、16年ぶりに首位の座を奪われて2位に陥落。

 それ以降メルセデス・ベンツが6年連続で首位の座に君臨し、VWはそれ以降、復活の兆しはいっこうに見えてこない。

 2020年は、ようやくT-CrossやT-Rocなど人気の高いSUVが揃ったものの、遅きに失した感は否めない。

 さらにデビューから時間が経ったモデルが多いことに加え、頼みの綱のゴルフ8の日本導入が大幅に遅れたことも重なって、VWの2020年の国内新車販売台数は、引き続き首位独走のメルセデス・ベンツに2万台以上も引き離され、しかも3位のBMWとはわずか千台差の2位という大苦戦を強いられている。

 なぜVWは販売低迷から抜け出せないのか、低迷から抜け出すヒントはないのか? 国際インダストリアル・エコノミストの権藤正路氏が、輸入車業界に詳しいアナリストのA氏と40年近く輸入車販売に従事してきたB氏とともにVWの昨今を振り返りながら検証する。

文/権藤正路
写真/ベストカー編集部 ベストカーweb編集部 VW

権藤正路 PROFILE:元外資系コンサル会社勤務、国際インダストリアル・エコノミスト。約40年にわたって国内外の自動車業界の動静をウオッチしている。

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