巨人トヨタならではの豪快なトライ&エラー!! 珍車・迷車たち 5選

カレン(販売期間:1994年1月~1998年9月)

巨人、トヨタならではの豪快なトライ&エラー!! 歴史に残らないけど、ホントは残したい、珍車、迷車たち
サイノスより少しスポーティ感が強かったカレン。デートカーにも、セクレタリーカーにもカテゴライズされない、中途半端な立ち位置が仇となった?

 スポーティなイメージを打ち出していた兄弟車のセリカに対し、エレガントなミディアムクラスのスペシャリティクーペとして3ナンバーのワイドサイズボディが与えられたカレン。当時のトヨタにはカリーナEDやコロナExivといった4ドアハードトップモデルが存在していたこともあって、カレンはやや影が薄かったことも事実。

 しかし、ワイドで切れ長な3連コンビネーションランプや薄型グリルで構成された涼しげなフロントマスクは今見ても新鮮で、メリハリの効いたフロントフェンダーから大きく張り出したリアフェンダーへとつながるグラマラスなシルエットもまたしかり。いっぽう、エンジンは2.0リッター直列4気筒のスポーティツインカム(180ps)とハイメカツインカム(140ps)の2種類をラインナップ。

 また、スーパーストラットサスペンション、スポーツABS、デュアルモード4WS、ビスカスカップリングLSDを設定するなど走行性能を心おきなく楽しむための装備も充実していたが、販売期間は4年8カ月と短く……。1代限りで姿を消すには惜しすぎると言わざるを得ない、ムーディかつスポーティなスペシャリティクーペだった。

7代目セリカ(販売期間:1999年9月~2006年4月)

巨人、トヨタならではの豪快なトライ&エラー!! 歴史に残らないけど、ホントは残したい、珍車、迷車たち
セリカの長い歴史に終止符を打ったモデル。先代とはうってかわって、スパルタンな面構えとなったものの、販売倍数は伸び悩んだ

 1970年の発売以来、モータースポーツでの活躍も追い風となって常に高い人気を維持してきたセリカの8代目ZZ系は、従来モデルにも増してスペシャリティの要素を強調した1台だった。その走りは評価も高く、2タイプの高性能エンジン、新たに設定された6MT、新設計リアサスペンション、軽量・高剛性ボディの相乗効果による走行安定性の高さも魅力のひとつだった。

 2002年8月のマイナーチェンジではディスチャージヘッドランプを全車に採用したほか、前後サスペンションも新設計のリニアコントロールバルブ付ショックアブソーバーを採用して優れた操縦性&走安性と快適な乗り心地を両立。エクステリアもフロントバンパー・リアコンビネーションランプ・リアライセンスガーニッシュの意匠変更によって、さらなる洗練さを手に入れている。

 アグレッシブな面構成とシャープなラインを融合した先進的プロポーションが奏功したのか、派手なボディカラー&エアロパーツにメッキホイールや電飾などでアングラ的な雰囲気を楽しむ“スポコン”のベース車としても人気を博したが2006年4月に販売が終了し、36年間の長い歴史に終止符を打った。

ヴォルツ(販売期間:2002年8月~2004年4月)

巨人、トヨタならではの豪快なトライ&エラー!! 歴史に残らないけど、ホントは残したい、珍車、迷車たち
アグレッシブな雰囲気の外観は若者受けするには十分かと思われたが、最終的には販売台数が1万台に到達できないうちに生産終了となってしまった……

 わずか1年8カ月で姿を消した短命モデルが、トヨタと米国のゼネラルモータース社の共同で企画・デザインされたヴォルツだ。

 アクティブなライフスタイルを志向する若者をターゲットに開発されたヴォルツは、コンパクトクラスの全長ながらラージクラスのトレッドとミニバンの室内高を持つディメンジョンでゆとりある室内空間を実現しつつ、ドライビングプレジャーを追求した基本性能の高さも大きなアドバンテージとなった。

 エンジンは190psの2ZZ-GEと132/125psの1ZZ-FEの2種類の1.8リッターを設定。スポーティな2ZZ-GE搭載車では高効率の4速電子制御式ATと小気味良い走りが味わえる6MTが、実用性が高い1ZZ-FE搭載車ではFFのほかVフレックスフルタイム4WDが選べるなどラインナップも充実。

 エクステリアもVラインを基調とするフロントグリルや、スポーティさとワイド感を両立したフロントバンパーでアグレッシブさを前面にアピールした。走りの楽しさとステーションワゴンの優れた機能性を持ちあわせる個性派クロスオーバーSUVだっただけに、アウトドアブームに沸くいまの時代だったら、ひょっとしたら受け入れられていたかも!?

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