知ってたらオジサン確定!? 若者にとっては死語のクルマ用語10選

今でもけっこう役には立つが…「ドライビングテクニック用語」

■ダブルクラッチ

 現代のMT車にはシフトチェンジを行う際に変速前後のギアの回転数を同調させ、スムーズなシフトチェンジを行うためのシンクロ機構というものが搭載されている。しかし、シンクロ機構が今ほどの性能を持っていなかった時代には、スムーズなシフトチェンジを行うためには、ドライバーがこの同調作業を補う必要があった。

 具体的にはシフトチェンジのタイミングでクラッチを切り、ギアをニュートラルに入れてクラッチを繋ぐ。ニュートラルのまま適度にアクセルを踏み回転数を上げてもう一度クラッチを切ってギアを入れたら再度クラッチ繋ぐというもの。
シフトチェンジの間にギアをニュートラルにして回転数を調整すると言ったほうがわかりやすいかもしれない。

 MT車が激減し、シンクロ機構の性能が向上していくなかで耳にする機会も減ったテクニックだが、シンクロ機構への負荷を減らす効果が期待でき、MT車に乗る人は知っておいて損はないテクニックだ。

■逆ハン(カウンターステア)

 右に曲がりたければハンドルも右に切る。当然のことのように思えるが、高速でコーナーに進入する場合、遠心力に後輪の摩擦力が負けてしまい、リアが旋回円の外側に流れ(オーバーステア)、スピンしてしまう危険性がある。

 逆ハンとは、このオーバーステアを防ぐために通常のコーナーリングとは逆の方向にハンドルを切りながら曲がることを指す。頭文字Dの世界では当然のワードではあるが、峠族なども死語となりつつある現在においては、滅多に耳にしない言葉となってしまっている。

 ただし、雪道といった路面の摩擦力が低下している状況で後輪が流れ始めた際にも使えるテクニックだ。

クルマが憧れの存在だった時代があった!「トレンド用語」

知ってたらオジさん決定!? 若者にとっては死語のクルマ用語10選
2トーンのボディカラーを持つソアラは若者の憧れだった。1986年に発売された2代目には電子制御エアサスペンションを採用するなど、先端技術が惜しみなく投入され、高級車にも関わらず大ヒットした

■ハイソカー

 バブル経済のど真ん中である1980年代半ばから生まれたブームで上流階級のクルマという意味の和製英語HighSocietyCarを略したもの。移動手段としてのクルマが普及し、上向きな経済のなかでラグジュアリーな雰囲気を持つクルマの人気が高まった。

 面白いのはハイソカーの明確な定義があるわけではなく、強いて言えばハイソカーだと感じられるイメージを持っていることが条件だったということ。ただし、手の届かない本当の意味での高級車ではなく、努力すればいつかは手に入れられるクルマがハイソカーブームを牽引した。なかでも主役となったのは、10~20系のソアラや60~80系マークIIなど。

 しかし、バブル景気の象徴とも言えるハイソカーブームは長くは続かず、バブル経済の崩壊とともにハイソカーの存在は忘れ去られていった。

■RV(Recreational Vehicle)

 RVとはRecreationalVehicleの略で、悪路走破性や居住性に優れ、レジャー用途に適したクルマ全般を指す用語だ。

 80年代からRVの人気は高まり、90年前後には大ブームを巻き起こすこととなった。本来は、SUV 、ミニバンやステーションワゴンもRVに分類されるが、この時のブームの牽引役となったのはクロカン系のモデルだった。代表車種としては1991年に発売され爆発的なヒットを記録した2代目パジェロや、1989年に発売された2代目ハイラックス サーフなどが挙げられる。

 しかし、燃費が悪く、趣味性の高いクロカンの人気は次第に低迷。そのかわり、実用性に富むSUVやクロスオーバーSUVが台頭し、RVという用語そのものが忘れ去られていった……。

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