発掘! 幻の特装車アルバム 犬塚製作所のトラック今昔物語 高度成長期の特装車編【空港用車両】

いろいろな空港用車両

 ここでは高度成長期以降に犬塚製作所が開発した空港用車両を振り返る。なお、写真については【画像ギャラリー】をご覧ください。

航空機用ホースカート (アイキャッチ画像)
 航空機の燃料供給用のホースを運ぶホースカート(1959年製作)。シャシーは三菱ジュピター。2.2Lのディーゼルエンジンを搭載する中型車のはしりで、後にキャブオーバータイプも追加された。

リフトトラック
 シザーリフトを備えた1959年製作のリフトトラック。詳細は不明だが、シャシは2トン積のトヨペット・ルートトラックRK75型か。トヨペット・スタウト(RK23型)をセミキャブオーバー化したルートトラックは、トヨタ・ダイナのルーツである。

機内食搭載用リフト
 航空機搭載用リフト(1961年製作)。1960年代に入り日本航空のDC8型ジェット機の就航など、背高化する航空機に合わせて製作された、高さ3mの機内食搭載用のリフトトラック。シャシーはプリンスの2トントラック「クリッパー」で、キャブオーバー小型トラックのはしりである。

高所作業車
 1959年製作の梯子式高所作業車。詳細は不明。ベースはトヨペット・スタウトと思われる。50年代後半には2トン積み級のピックアップがポピュラーな存在だった。高所作業車自体は油圧式なので、PTOを備えていたと思われる。

パッセンジャーステップ車
 1964年製作の航空機用パッセンジャーステップ車。この年、全日空にボーイング727が就航。それまで航空機側に内蔵されていたパッセンジャー用ステップを地上側で用意するようになり、開発された車両である。

機体除雪車
 1965年に製作された日本初の航空機機体除雪車(デアイシングカー)。本格的な航空機時代を迎え、千歳空港に配備された。2槽の800Lのエチレングリコールタンクおよび3万kcal/hのボイラーを搭載。高さ12mの作業台から加熱された除雪液を放液する梯子式高所作業車である。

給水車
 1966年製作の日本航空に収められた給水車。シャシーは日産のC80型3.0トン積「ニッサン3トン」。まだGVW8トンクラスの「中型トラック」というセグメントが確立する前の車両で、各社ともセミボンネットタイプが多かった。

スカイスタンド
 1967年製作のスカイスタンド。詳細は不明だが、航空機のメンテナンス用の車両と思われる。ベースはトヨタ・ダイナの10尺車で、ホイールベース間に油圧機器用の作動油のリザーバータンク、後部にアウトリガーを備える。

【画像ギャラリー】犬塚製作所の特装車アルバム(3/3) 現在へと続く空港用車両(10枚)画像ギャラリー

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