【ロータリーエンジンついに復活!】レンジエクステンダー技術に見る次世代ロータリーエンジンの可能性

■駆動用ロータリーエンジンの未来を読む

 現在もこの16Xをベースとして、次期REスポーツカー用エンジン「SKYACTIV-R」の開発は進められているという。そしてREレンジエクステンダーも、16Xを共用することを選んだのではないか。

東京モーターショー2015に出展されていた「RX VISION」。当時はSKYACTIV-R搭載で、後輪駆動とアナウンスされていた

 よって、REレンジエクステンダーの排気量は800ccと予想する。4000rpmで出力が50kW(68ps)、トルク100Nm(10.2kgm)くらいだろうか。エンジン出力は、使用するジェネレータサイズに合わせて、エンジン回転と吸排気ポートのタイミング変更で調整できるだろう。

 この共用化にはメリットが多い。開発リソースが限られるREにとって、非常に合理的なのだ。ローターやガスシール類などパーツを共通化できる可能性もあるし、開発スピードも上がる。いざ市場導入となった時にライン設備などを含め、生産面でも大きなコスト削減に繋がるはずだ。

 そのSKYACTIV-Rだが、まださまざまな課題があるように思える。公開されている特許を見た限りでは、パワーと燃費を画期的に上げるようなものはまだ見えてこない。

 年々厳しく求められる環境性能に適合し、省燃費性能も上げつつ、高いパフォーマンスを持ったREにするには、SKYACTIV-Xのような点火方式の革新的技術や個々の素材から表面処理のようなベーシックな技術のブラッシュアップも必要だろう。

 また、マイルドハイブリッドなどREらしさを損なわない電動化も求められると思う。だが、内燃機関の技術革新を次々と達成してきたマツダである。飽くなき挑戦で高い目標を打破してくれることを期待したい。

 何より、ベースエンジン共用化が発展性のあるREレンジエクステンダーを生む。その先にあるSKYACTIV-Rの誕生、すなわち世界中が待ちわびるREスポーツカー復活の足がかりとなるだろう。

 マツダはそのようなREのロードマップを描いているに違いない。

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