クルマを愛するおじさんとしては残してほしかったが…[なくても困らない装備]4選

■エントリーNO.3 三角窓

クルマを愛するおじさんとしては残してほしかったが…[なくても困らない装備]4選
三角窓は真夏でも全開にすると、走行中はクーラーいらずで快適に運転することができたが、地球温暖化が進む今となっては、三角窓からの風だけでは猛暑は乗り切れないかも(theimageengine@Adobe Stock)

 筆者が小学生の頃、免許を持っていた母は6V仕様のVW・ビートルに乗っていた。

 もちろんエアコンはなかったがクーラーは付いていた。久しぶりに乗るとたまにエンジンがかからなくて、わざわざ近所の人に押してもらって(押しがけ)やっとスタートできるような不便なクルマだった。

 動きは当時のクルマのなかでも明らかにもっさりしているし(重ステ)、「バタバタバタ……」というバラついた乾いたエンジン音はお世辞にもカッコイイと感じるものではなかった。

 だが、「クーラーつけるとまたエンジンがかからなくなるから」という理由で三角窓を開けると、さっきまで押していたことが帳消しになるくらいの心地良い風が顔に当たり、とっても爽快だったことを思い出す。

 三角窓はサイドウィンドウを開けるよりも走行風の流量調節が簡単で効率的に風が入ってくる。走ってさえいれば車内の空気の入れ替えも短時間に行える優れものだった。

 しかし、大きな理由としてはエアコンの進化、さらにルックスの悪さ、開けると突起物となることによる歩行者保護の観点などから、今ではまったく見ない装備となった。

 でも、空気のキレイな高原をドライブしている時などは、愛車にはないのに「エアコンを切って三角窓を開けて走ったらさぞ気持ちいいだろうな……」と思うのである。

■エントリーNO.4 ベンコラ

 “ベンコラ”はベンチシート+コラムシフトの略で、もはや死語ともいえるクルマ用語。

 20代の頃の筆者は、アメ車のフルサイズピックアップに乗っていて、その愛車がベンコラだった。

 全長6mほどで取り回しは最悪、デートの時に駐車場に入れようとしても前進ではうまく収まらず、一度駐車場を出て後進で入れないといけないような不便なクルマだったが、購入の決め手のひとつはベンコラだったから。

 もともと広い室内空間はさらに広く感じられ、シフトレバーがコラムにあるおかげで助手席に座る彼女との距離は逆に近く感じられてウキウキしていたのを思い出す。

 だが、シートのホールド性も悪く(運転中の筆者にとってこれはメリットだったが)、シフトレバーの操作性も悪い。「操縦する」ことだけを考えるとどう考えても不便な装備だったことは確か。

 操縦だけを考えれば「なくてもいい(というか、ないほうがいい! なのかも)」だけど、「あったらうれしい」と思うのはなにもおじさんだけじゃないはず……と思うのだ。

 残してほしかった装備はまだまだたくさんあるけれど、今回はこの4つまで。どこかで復活! となると嬉しいな……。

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