新時代のEVへの提案と技術開発
多くのことに対応できるフレキシブルなハードウェアで、ドライバーの意思によってハンドリングを大きく変えることが可能なこのeアクスルは、2WDと4WDにかかわらず多くのクルマに搭載可能だし、コンパクトだから衝突安全用の空間や荷室も確保しやすい。
開発の指揮をとっている竹本幸一取締役副社長は、
「マーチEVなどに搭載しているeアクスルは、あくまでもJATCOの技術力や開発力を高めるためのもので、すぐに量産化に結びつくものではありません。
が、実際にモノを作り、走らせて評価し、検証することをしないと技術習得できないし、人材の育成もできないと思います。
サスティナビリティへの意識が高くなっていることもあり、モノづくり企業であるJATCOは電動パワートレイン事業に期待と希望を持っております。
ATやCVTの生産を通して信頼性の高い設計と高効率のギアを加工する技術などを磨いてきました。また、クルマ全体のシステムを理解していることも我が社の強みと言えるでしょう」
と、狙いを語ってくれた。
プロトタイプに試乗してEVの世界は奥深く、多くの可能性があることを実感できた。JATCOのeアクスルの進化と発展に、期待は大きく膨らむ。
【画像ギャラリー】EVでシフトチェンジも駆動配分もできる!! 電気自動車時代を面白くしてくれそうなJATCOの技術革新(20枚)画像ギャラリー2023年は……タイタンに3段ATを組み込んだeAxle搭載車に試乗
2023年の12月には北米向け大型ピックアップトラックの「タイタン」のリアアクスルに3速ATを組み込んだeAxle搭載車に乗ることができた。
250kW(340ps)のモーターと遊星ギア2セットを使った3段ギア、さらにファイナルギアを一体化したeAxleは、まだまだ試作車レベルの完成度で、音や振動などは大きかったが、将来的な可能性を感じさせてくれた。
【画像ギャラリー】EVでシフトチェンジも駆動配分もできる!! 電気自動車時代を面白くしてくれそうなJATCOの技術革新(20枚)画像ギャラリーJATCOが電動アシスト自転車を開発!?
2024年9月、JATCOは自転車メーカーのホダカと協業で電動アシスト自転車のプロトタイプを発表した。
一般的な電動アシスト自転車のモーターはクランク部に組み込まれているが、JATCO製はリアアクスルと一体化して、さらに超小型3段変速機まで組み込んだのがポイント。このユニットはJATCOの変速機開発、製造の知見があればこそ実現できたのだ。
【画像ギャラリー】EVでシフトチェンジも駆動配分もできる!! 電気自動車時代を面白くしてくれそうなJATCOの技術革新(20枚)画像ギャラリーJATCOが取り組むEVコンバートの技術
JATCOはこれまでにさまざまなEVコンバート試作車を制作している。ポイントは「トランスミッションを組み合わせたEV」ということ。
JATCOは変速ギアのメーカーだ。変速ギアの優位性をアピールすることで、EVにもトランスミッションを組み合わせると、こんなにも楽しい!! ということを知らしめる意義は大きい。
実際、160kWモーターに5速ATを組み合わせたパラメディックEVなど、ステップシフトでテンポよく加速する感覚は既存のEVとは異なる走らせる楽しさがあり、試乗して思わず「うおおおお~!」と声を上げてしまったほど。
EVコンバートクリッパーは40kWモーターに3ペダルの5速MTを組み合わせているのだが、ハイギアを選べばモーター回転を抑えて電費を高める効果もありそう。
EVの新たな世界をJATCOが提案する。EV新時代を感じさせてくれるこの技術、今後が楽しみです!!
【画像ギャラリー】EVでシフトチェンジも駆動配分もできる!! 電気自動車時代を面白くしてくれそうなJATCOの技術革新(20枚)画像ギャラリー























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