ベストカー本誌の過去記事から名企画・歴史的記事をご紹介する「ベストカーアーカイブ」。今回は、デトロイトショーでのワールドプレミアを間近に控えた新型Cクラスについての、ドイツ本国での取材を通したインプレッションをプレイバック! ベンツの開発現場のスゴさもわかる!?(ベストカー」2013年12月10日号に掲載した記事の再録版となります)
文:編集部
■100kg軽量化し、クラス初のエアサスも設定
日本から飛行機を乗り継ぎ、半日以上かかる、ドイツ・シュツットガルト。
市街からクルマで走ること20分ほどでジンデルフィンゲンにあるメルセデスベンツの開発拠点に着いた。その1棟、立ち入りを規制され、照明を落としたスペースに3台の新型Cクラスは置かれていた。
カモフラージュされていたため詳細はわからないが、現行型に比べ、長さは大きく変わらないが幅は大きく1800mmを超える感じだ。
当然、室内は現行型よりも広く、リアシートに着座した姿勢も膝周りに余裕が感じられる。ヘッドクリアランスは乗り込んだ車両がサンルーフを採用していたため、若干圧迫感があったが、そうでなければ現行型と変わらない印象だ。
驚くのはそのインテリアだ。
ひとクラス上のEクラスをも超えたかといえるほど質感が高くしかも洗練されている。
目を奪うのはセンターコンソールの優美なデザインだ。
エアコンの3つの吹き出し口から滑らかな曲線を描き大型のタッチパッドに流れている。女性の足の曲線にインスパイアされているといい、先にデビューしたSクラスを彷彿させる気品とスポーティさが感じられる。
ひと言でいうなら、「高級」となるが、もう少し含蓄のある言葉をさがしたいくらいだ。
コンソールのデザインはウッド調、シルバー調、ピアノブラック調などいくつかあり、選べるのだろう。
そしてコックピットで存在感を示すのがディスプレイだ。標準で7インチ、オプションなら8.4インチが選べるといい、大型のタッチパッドで操作する。
そのタッチパッドはメルセデスが苦心して開発したといい、スマートフォンのようにすべてのヘッドユニット機能が指の動きだけで操作できるようになった。
さらなる驚きはヘッドアップディスプレイの採用だ。ドライバーの前方、約2m前方に重要情報が480×240ピクセルのフルカラーLEDで投影され、画像は左右210mm×天地70mmのサイズに投影される。
表示される情報は速度やナビゲーションの指示、制限速度や車間距離維持装置ディストロニック・プラスのメッセージなど多岐にわたる。


ちなみにコックピットを飾るアンビエント照明はブルー・アンバー・ホワイトの3色に変えられ、ムーディーだったことと、クラシカルにデザインされたメーター類が落ち着きを感じさせたこともつけ加えておこう。
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