日本の5ナンバーセダン&ワゴンの歴史がついに消える! トヨタがカローラアクシオとフィールダーを2025年10月末で生産終了と発表したのだ。かつてはクラウンですら守ってきた日本の5ナンバーはこのまま消えてしまうのか? そしてアクシオ&フィールダーありがとう!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ自動車、ベストカーWeb編集部
クラウンにもセドリックにも5ナンバーモデルがあった!
いつかは……とは思っていたが、いざ期日を告げられると寂しいものだ。日本で唯一の5ナンバーセダン&ワゴンだったカローラアクシオとフィールダーの生産終了を、トヨタが発表したのだ。Xデーは2025年10月末、アクシオベースだった教習車も同時に幕を閉じる。
改めて5ナンバー枠とは、排気量2L以下で全長470cm、全幅170cm、全高200cmに収まるクルマをいう。もともとはもっと小さなサイズだったのだが、1960年から1989年まではこの枠に収まるクルマを税制面でも優遇した。
当時はこの枠を1cc、1cmでもはみ出すと自動車税が3万9500円>8万1500円へと爆上がりした(昭和59年~平成元年)。だから自動車メーカーも、一部の高級車を除けばこの枠組みを意識せざるを得なかった。クラウンもセドリック/グロリアもである(※例外グレードあり)。
【画像ギャラリー】超レア画像! 初代アクシオに投入されたターボモデル「TRD GT」をタップリ見て!(36枚)画像ギャラリーむしろアクシオ&フィールダーこそがカローラの本家?
改めてカローラアクシオとフィールダーだが、フィールダーは9代目、アクシオは10代目カローラの登場に合わせてデビューした。フィールダーはもともとカローラのワゴンモデルの名称だったが、10代目カローラの標準ボディが3ナンバー化された2006年に、アクシオともども日本独自の5ナンバーモデルの呼び名となった。
2012年、両車は2代目へと進化を遂げたが、アクシオはプレミオ/アリオン(2021年3月)、フィールダーはホンダ・シャトルの生産終了(2022年11月)に伴い、唯一の5ナンバーセダン/ワゴンとなったわけだ。
現在のラインナップだが、アクシオとフィールダーそれぞれにハイブリッドとガソリンモデルがある。前者はFFのみだが、ガソリンには4WDもあり、加えて5MTモデルもラインナップするという貴重な車種だ。価格もチョーお買い得で、アクシオのFF/5MTは163万9000円という破格値である。
意外な一面としては2009年、初代アクシオの5MT車をベースにしてTRDがコンプリートカー「GT」を発表した。150psのターボエンジンを積む硬派仕様で、富士スピードウェイではこいつを使ったワンメイクレースまで行われたほどである。
ヤリスですら海外仕様は全幅1700mmオーバー
主なニーズだが、現在もビジネスユースでは「4ナンバー車の毎年車検が面倒」という層に根強い人気がある。加えて5ナンバー車の扱いやすさを求める中高年層には、パーソナルユースとしても一択状況で支持を得ているようだ。
グローバル化や衝突安全の厳格化などに伴い、カローラの大型化は必然ともいえるが、「安心」「実用」「扱いやすさ」という初代以来のコンセプトを考えると、アクシオ&フィールダーこそが「本家」といえなくもない。
昨今はヤリスでさえ海外仕様は全幅が1700mmを越えている。「日本の道には5ナンバーがベスト!」と考える人は、最後のチャンスをうまく活かすべし!
【画像ギャラリー】超レア画像! 初代アクシオに投入されたターボモデル「TRD GT」をタップリ見て!(36枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方個人的には同じ5ナンバーで外見もスタイリッシュな10代目カローラが好みですが、利便性では敵わないでしょうね。
ずんぐりした外見と引き換えに、見切りの良さを最高のスバル並に一気に引き上げた11代目カローラ。安全装備も充実。
あらゆる部分がユーザーファーストで作られていて、燃費も抜群で維持費も安い、これがあれば老後でも楽だろうなと思わせてくれる車。
自分が年取った時もこういう車は残ってるでしょうか…