コロナ禍に起因する半導体の供給不足により、新車の納期が滞るようになって数年が過ぎた。人気車となると年単位の納車待ちが発生することも珍しくなく、受注停止という事態も頻繁に起こっている。2025年には改善するのか!?
※本稿は2025年1月のものです
文:佐々木亘/写真:トヨタ、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年2月10日号
なかなか改善しない新車納期の長期化
新車の長い納期にユーザーが振り回される日々は、2024年も変わらなかった。それどころか新型モデルをオーダーできない状態や、契約するにも多数の販売条件が付くなど、ディーラーの売り方に対して、我々が言いたいことも増えている。
2024年末には自動車公正取引協議会から不適切な販売方法に対し注意喚起が行われたが、その効力は薄い。ユーザーファーストとは言い難い状況は、2025年以降も続きそうだ。
国内市場には少しずつ勢いが戻り、各メーカーは国内販売向けの新車生産台数を少しずつ増やしている。しかしながらメーカー利益の多くは、まだまだ海外市場が生み出しており、国内市場の優先度が上がり切らないのが実情だ。
ただし供給量は増えているため新車納期は少しずつ改善傾向へと進むだろう。これにより人気モデルに見られる品薄を起因にした転売ヤーの動きが収まれば、ユーザーにデメリットしか生まない「抱き合わせ販売」も減り、問題は改善の方向へ向かっていく。
とにかくディーラーの売り方に関する問題をクリアにするには、新車の充分な供給体制が不可欠だ。供給量が増えることで、納期は短くなる。すると転売商売が立ち行かなくなり、転売ヤーは撤退。結果として、ユーザーはクルマを自由に買えるようになる。
コロナ禍以降、同じ悩みを抱えて4年が過ぎた。2025年は自由に売買できる自動車販売現場が戻ってきてほしい。
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コメント
コメントの使い方雑誌やウェブしか見た事ないてのは余りに大袈裟
受注停止ではあるがいくらでも街中で走っている