スマートキーは、キーをポケットに入れておけば、ドアの開錠・施錠はもちろん、エンジンだってかかってしまう優れものだ。ただ、「カギ」の時に出来たことが、スマートキーになって出来なくなったと感じる時もあるだろう。今回は、電池切れの際の対処法やメカニカルキーの意外な使い方など、スマートキーで使える裏技を紹介していく。
文:佐々木 亘/画像:Adobestock(トップ写真=umaruchan4678@Adobestock)
【画像ギャラリー】え!? エンジン掛けながらでも施錠して車外にいけるの!? (2枚)画像ギャラリースマートキーの電池が切れても最低限の役割はしてくれる
ボタン電池で動いているスマートキーは、使い続けるといつかは電池切れを起こしてしまう。電池切れを起こした場所が外出先で、すぐに電池交換ができない場合、もうクルマに乗ることも動かすこともできないと思っているユーザーは結構多い。
だが心配には及ばない。たとえ電池がなくなり電子キーとして動かなくなっても、スマートキーを使ってドアを開錠・施錠し、エンジンをかけることは可能なのだ。
まずはドアのカギの開け方。メーカーによって若干操作方法は異なるが、ほとんどのスマートキーには、メカニカルキーと呼ばれる物理的なカギが内蔵されている。さらに、スマートキー対応のクルマでも、ドアノブに鍵穴があることがほとんどなので、電池切れの際には、メカニカルキーを鍵穴に差し込んで捻れば、ドアのカギは開けられるのだ。
続いてエンジンのかけ方に移ろう。電池切れのスマートキーは、車内に持ち込んでも車両側はカギがあることを認識できないため、通常のイグニッションONの方法では、エンジンがかからない。そこでクルマに対して、車内にカギがあることを教えてあげる必要があるのだ。
その方法は簡単。スマートキーをエンジンスイッチに近づけるというもの。ほとんどのスマートキーにはICチップが内蔵されており、エンジンスイッチ付近にあるチップと呼応して、スマートキーを認知させることができる。
ブレーキを踏みながら、スマートキーをエンジンスイッチに近づけ、音なり光なりで反応があったら、エンジンスイッチを押すだけだ。
キー電池切れの状態には、しばしば出会う。この方法を覚えておくと、電池切れでも焦ることは無い。
【画像ギャラリー】え!? エンジン掛けながらでも施錠して車外にいけるの!? (2枚)画像ギャラリーエンジンをかけたまま外からドアロックをしたい時
乗車前にクルマの中を冷やしたり暖めたりしたい時、スマートキーではエンジンをかけたままドアロックをできずにクルマを離れることになる(エンジンスターター非搭載のクルマの場合)。これはエンジンONの状態で、スマートエントリーシステムの施錠は行えないために発生する事態だ。
この時もメカニカルキーを使えば、エンジンをかけたままドアの施錠が可能である。この時、スマートキーを車内に置きっぱなしにする必要もない。
エンジンをかけたまま、キーを持ってクルマの外へ出て、メカニカルキーを鍵穴に挿し込み、回してロックをすればOKだ。ロックを開錠する時も、メカニカルキーでの開錠が必要となるので注意してほしい。(施錠時同様スマートエントリーシステムは使えない)
エンジンをかけたままエアコンを効かせた状態で、クルマを離れたいというシチュエーションは度々発生する。これはキーを回してエンジンをかけていた時代には、スペアキーを持ち歩けば簡単なことだった。ただスマートキーでも、付属のメカニカルキーを使えば、同様の状態にすることは可能だ。
覚えておくと結構使える技なので、こういう方法があるということを、頭の片隅に入れておいて欲しい。
スマートキーは、便利に使いこなしてこそ、その力を発揮する。いかなる時もキー同様に、ドライバーもスマートに振る舞いたいものだ。
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