ジムニーノマドだけじゃない!! 平成の[攻めたスズキ車]列伝

「上級セダン市場に初投入したスズキの意欲作」 キザシ

張りのあるショルダーラインや目力のあるヘッドライトでスポーティかつ力強い雰囲気を表現。抑揚を持たせて空力特性と造形美を両立したトランク形状や、バンパーの一部に取り込んだデュアルマフラーを採用したリアビューも見どころ(キザシ)
張りのあるショルダーラインや目力のあるヘッドライトでスポーティかつ力強い雰囲気を表現。抑揚を持たせて空力特性と造形美を両立したトランク形状や、バンパーの一部に取り込んだデュアルマフラーを採用したリアビューも見どころ(キザシ)

 アルトやジムニーといった存在もあり、軽自動車や小型車のイメージが強いスズキ。そんな同社初の上級セダンとなったのがキザシだ。

 このキザシは、2007年に発表された「コンセプト Kizashi」「コンセプト Kizashi 2」に続き、2008年のニューヨークショーで参考出品された「コンセプト Kizashi 3」の市販バージョン。スズキの新しい世界戦略車で、同社のフラッグシップに位置づけられるモデルだ。

 エクステリアはマッシブなフォルムと抑揚のあるボディラインが特徴で、欧州Dセグメントに属する大きさ。スポーティな雰囲気と最上級にふさわしい存在感は、これまでのスズキ車には見られなかったものだ。

 一方インテリアも質感が高く、スズキ初の9個のエアバッグが標準装備された。

 国内仕様のパワートレインは2.4リッター直4とCVTの組み合わせのみで、ストラット/マルチリンクの足まわりはスポーティなハンドリングと快適な乗り心地の両立を目指したという。

 このようにスズキ渾身の1台となったキザシだが、モノグレードでボディカラーは黒、白、銀の3色展開、しかも受注生産と、じつに保守的なスタンスだったのだ。

 こうした部分が影響したかどうかは不明だが、セダン不遇の時代背景もあり販売は低迷。ヒットの兆しも見せぬまま、約6年で生産終了となってしまった。

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