便利そうで実は逆!! 使い方を誤ると「ヤバいクルマ装備」4選

便利だからこそ使い方に気をつけたい電動パーキングブレーキ

便利な装備は諸刃の剣!! 使い方を誤ると「ヤバい装備」4選
ボタンひとつでパーキングブレーキをかけることができる「電動式」がここ最近のクルマでは主流。シフトレバーをDレンジに入れると自動的に解除されるタイプが多いため、パーキングブレーキをかけたまま走り出してしまうといったトラブルの心配もない

 かつては運転席の横にあるレバーを引くタイプが多かったことから「サイドブレーキ」という呼び名がポピュラーだった「パーキングブレーキ」。

 クルマを駐車する際などには、シフトレバーをPレンジに入れるととも、「パーキングブレーキ」を必ずかける必要があることは、ドライバーであれば誰もが知るところだ。

 パーキングブレーキには「レバー式」に加え、足元にあるペダルを踏み込む「足踏み式」やハンドル下のグリップを引く「ステッキ式」などがあるが、近年はボタン操作で作動する「電動式」を採用するクルマが増えてきている。

 この「電動パーキングブレーキ」とは、文字通り電動モーターによってパーキングブレーキをかけるシステムのこと。

 操作方法は車種によって異なるものの、多くの場合、フットブレーキを踏んだ状態でボタンを引くとパーキングブレーキがかかり、スイッチを押すとブレーキが解除されるタイプが多い。

 ボタンひとつで操作できるため大きな力を必要とせず、力の弱い人や障害を持つ人でも簡単に操作できるうえ、シフトレバーをPレンジにすることで自動でパーキングブレーキがかかり、Dレンジに入れると自動で解除されるタイプもあるという利便性の高さが「電動式」の大きな魅力。

 駐車時のパーキングブレーキのかけ忘れや、発進時に解除の必要がないという安全性の高さも電動パーキングブレーキの大きなメリットと言っていいだろう。

 いっぽうで操作方法が統一されていないことから、レンタカーなど初めて乗る場合には注意が必要だ。

 ブレーキをかけたつもりが逆の操作をしていたり、自動だと思っていた機能がキャンセルされていた場合は、駐車中のクルマが突然動き出すというトラブルの可能性もありうる。

 また操作に力が必要がないからといって、クルマに外から操作するのも大きな事故のもと。

 子どもが誤って電動ブレーキを解除してしまう可能性もあるので、短時間だからと油断せず、クルマを離れる際は車内に子どもだけを残さないよう気をつけることも大事だ。

過信は禁物! オートブレーキホールドはあくまでドライバーを補助する機能

 先ほど「電動パーキングブレーキ」に付随する便利な機能として、ここ最近注目を集めているのが「オートブレーキホールド」だ。

 これは、ブレーキを踏んでクルマが停止している状態を一時的に保持してくれる機能で、アクセルを軽く踏むだけですぐさまその状態をキャンセルすることができる。

 シフトレバーがDレンジに入った状態のAT車は、クリープ現象によってアクセルを踏まなくても進んでしまうため、渋滞時や信号待ちなどの際にはブレーキペダルを踏み続ける必要があるが、「オートブレーキホールド」が備わっているクルマであれば、そうしたシーンでのドライバーへの負担が軽減されるというわけだ。

 とはいえ、オートブレーキホールドはあくまでドライバーを補助するための機能。

 誤ってアクセルを踏んでしまったり、機能がオフになっていることに気がつかないまま使うと、クルマが急に動き出すこともあるため注意が必要だ。

 また、急な坂道や滑りやすい路面などではオートブレーキホールドが機能せず、クルマが停止しないといったトラブルもあるため気をつけたい。

 オートブレーキホールドのオン・オフを常に意識するのはもちろん、その機能を過信することなく運転中は常に周辺の状況に注意し、トラブルがあった場合もすぐさま対応できるようにしておくことが肝心だ。

 最近のクルマは便利な機能が増えたいっぽう、それを使う人間次第ではトラブルや重大な事故に発展する可能性があることを、いま一度肝に銘じておきたい。

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