クルマの使い方はドライバーによって千差万別だが、日常的な運転が愛車を傷める原因となることも!? 無意識にやり続けるとクルマのご機嫌を損ねることにもなりかねない4つの習慣とは?
文/井澤利昭、写真/写真AC、アイキャッチ画像/metamorworks@Adobe Stock
【画像ギャラリー】その乗り方、クルマが泣いてます!(6枚)画像ギャラリー悪習1 ガクンは厳禁! シフトショックが大きい運転
ドライバー自らの意思でギアチェンジをすることで愛車との一体感が生まれ、クルマを操る楽しさを味わうことができるのがMT車の魅力。
国内ではほぼ絶滅状態に近いと言われるMT車ではあるものの、クルマ好きを自認する多くのドライバーからの人気はいまだに根強いものがある。
そんなMT車の運転中、ついついやってしまいがちな失敗が、ギアチェンジの際の操作ミスなどで“ガクン”と大きな振動を起こしてしまう、いわゆる「シフトショック」だ。
シフトショックはギアチェンジの際にはある程度は発生するものではあるものの、大きな振動を頻繁に繰り返す雑な操作を日常的に続けていると、クラッチやミッションといった駆動系に大きな負担がかかり、ダメージが蓄積していくことになる。
シフトショックは、変速操作をする際のエンジンの回転数とタイヤの回転数が合っていないまま、クラッチをつなげてしまうことが主な原因。
これを防ぐためにはやはり、各ギアに合ったエンジンの回転数でのギアチェンジを心がけることが重要となる。
特にシフトダウンの際は、アクセルペダルを軽く踏んでエンジンの回転数を合わせる、いわゆる「ブリッピング」をうまく使うと、スムーズにシフトチェンジを行うことができる。
またシフトショックが発生しやすい発進時のクラッチ操作も重要。
この場合もいきなりガツンとクラッチをつなげるのではなく、エンジンの回転数を上げながら、半クラッチを使って徐々に駆動力をタイヤへと伝達することで、スムーズな発進が可能となる。
ちなみにAT車であまりに大きいシフトショックが発生する場合は、何かしらのトラブルが発生している可能性が高いため、ディーラーや整備工場などに相談したほうがよいだろう。
CVT車であればフルードの定期的な交換など、日頃のメンテナンスが欠かせないのはもちろん、急加速や急ブレーキ、乱暴なシフト操作など、クルマに負担をかけるような運転は極力控えることが、トラブルを未然に防ぐ対策となるはずだ。
悪習2 ご近所だけを短時間しか乗らない「ちょい乗り」
人間の運動不足が体に悪いように、クルマも長期間動かさなかったり、動かしたとしても近所のコンビニまでの足など、短距離しか走らせないいわゆる「ちょい乗り」を繰り返していると、クルマを傷めることにつながりかねない。
ちょい乗りは特にエンジンに悪影響を与える走り方と言われているが、走行時間が短く、エンジンが十分に暖まらないことがその一因とされている。
エンジンは、ある程度の時間回し続けることで、その内部やトランスミッションなどにオイルが行き渡るように設計されている。
しかしちょい乗りのような短い時間の走行では、潤滑が十分でないままエンジンを再び止めてしまうことになり、こうした運転が繰り返されることで、エンジン内にダメージが蓄積していくことに。
またエンジン内部に入り込んだ空気中に含まれる水分が完全に蒸発することができず、この水分がエンジン内部にサビを発生させる原因にもなりうる。
これは排気系のマフラー内部なども同様で、短時間の走行は排ガスに含まれる水分が蒸発しないままマフラー内部に残り、サビや腐食につながることになる。
また、ちょい乗りではエンジンの始動回数が増える反面、走行距離が短いため、バッテリーへの充電が十分に追いつかないことも。
こうした使い方はバッテリーに大きな負荷をかけることになるため、寿命を縮めるのはもちろんのこと、バッテリー上がりなどのトラブルも起こりやすくなってしまう。
なお、ちょい乗り=短距離走というのは、1回の走行距離が8kmと言われている。
その対策としては、やはり定期的にある程度の距離を走ることが理想。できれば高速道路など、エンジンをある程度高回転、かつ一定のスピードで走り続けるようにし、クルマの運動不足を解消してやるのがいいだろう。
とはいえ、そうした時間をなかなかとれないという場合は、エンジンオイル交換のサイクルを通常より短くしたり、バッテリーのコンディションに気を配るなど、クルマの健康管理をより徹底することが重要となってくる。








コメント
コメントの使い方ほぼ近所ちょい乗りだけの使い方で22年乗ってますがうちのZ11キューブはスーパー元気ですね……
半年点検でのオイル交換のおかげかな?
ちなみにこの乗り方ゆえ総走行距離約6万キロ