濃い自動車好きはもちろん、最近ファンになった人も耳にしたことはあるはずの「GT3」。FIAが定める競技車両のカテゴリーのひとつだが、トヨタが開発中のGRスーパースポーツがGT3に参入するという。GT3の世界を覗いてみよう!!
※本稿は2025年8月のものです
文、予想CG:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年9月26日号
世界のモータースポーツシーンを大きく変えたGT3

2025年7月10~13日に開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025。
F1、各種レース、ラリーの往年のマシンが走行するなか、トヨタはカモフラ柄に偽装されたGRスーパースポーツ(仮称)のロードカーと、そのGT3モデルを初公開。このGRのお披露目で、クルマ好きの間でも今GT3が俄然注目されている。
GT3はFIAが定めているレース競技車両のカテゴリーのひとつで、2005年にGT1、GT2に次ぐカテゴリーとして誕生。正式名称は『グループGT3』だ。
主にアマチュア向けのカテゴリーを想定していたが、GT1、GT2が衰退、消滅するなか、自動車メーカーの積極参入もあり、スポーツカーレースのトップカテゴリーに成長し大盛況。
ホモロゲの取得にはロードカーを200台以上生産という義務があったが、現在ではなくなっているもよう。ただし、レース車両は12カ月以内に10台、24カ月以内に20台の販売が義務付けられている。
エンジンは基本ロードカーに準じたものだが、まったく別モノを搭載したモデルも登場するなどけっこうユルい。(HEVは禁止)
GT3のホモロゲ第1号はマセラティ クーペで、現在までに約60台の車両がホモロゲを取得。日本メーカーのGT3は、日産 GT-R NISMO、レクサス RC F、アキュラ NSXがある。
GT3は世界各国でシリーズ戦が開催されているほか、耐久レースも主戦場で、2024年からはル・マン24時間にも参戦可能となった。日本ではスーパーGT(GT300クラス)、スーパー耐久(ST-Xクラス)にも多くのマシンが参戦している。
唯一の懸念材料はマシンの高額化。初期は3000万円前後だったものが、現在は超高性能化していて1億円レベルも登場。高額化で衰退したGT2と同じ轍を踏まないことを願う。
最後になったが、GT3はサーキット専用で公道は走れない。悪しからず。
精鋭揃い!! 最新GT3
GT3に参入しているメーカーは、エンジン、ボディワークなどのアップデートを繰り返しマシン性能を大きく進化させているが、2025年、ランボルギーニとフェラーリが2026年シーズンに向けたニューモデルを発表。
ここで紹介する最新モデルはすなわち、GRスーパースポーツのライバルとなるマシンということ。
それにしてもどのマシンも高性能化が顕著で凄いことになっている。さすがはワークス参入が主流になっていることだけある。






































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