■名門車復活のために求められるメーカーの意識改革
さらに宣伝や販売促進も消極的だ。例えば、ホンダは2017年7月にシビックを国内で復活させたが、この時には先代フィットがマイナーチェンジを行い(2017年6月)、N-BOXの現行型へのフルモデルチェンジもあり(同年8月)、さらにステップワゴンとシャトルのマイナーチェンジも重なった(同年9月)。販売店が多忙に陥ったから、この時期にシビックを復活させても、十分な販売力を投入できないのは当然だった。
時期が悪かった割に堅調に売れたからよかったが、タイミングを選ぶべきだ。新型車が少ない時期を見計らって発売して、例えばシビックとユーザーが一緒に映っている懐かしい写真を募集するとか、中高年齢層のユーザーが「もう一度シビックに乗ってみようか」と思わせる仕掛けが必要だった。
先に挙げた車種は、いずれも今の時代に販促力が弱いから売れていない。それを日本でも売ろうするなら、最小限度の配慮をすべきだ。シビック、アコード、スカイライン、レガシィなどは、すべて日本のユーザーに愛用され、育てられて世界に羽ばたくことができた。その経緯を忘れ、日本のユーザーに海外よりも危険なクルマを売るような真似をしてはならない。
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