デビュー時は賞を獲りまくっていたクルマも、古くなればただの中古車? 現在の中古車市場では価格高騰が止まらない旧車が数多存在する一方で、デビュー時に話題騒然となったのに今では驚くほど存在感が薄いモデルも決して少なくない。でも、これってひょっとしたら……お買い得ってことかもよ!
文:FK/写真:日産、ホンダ、マツダ
【画像ギャラリー】“名車認定”されたのに中古では不遇だったのはなぜ!?(12枚)画像ギャラリーホンダの「初代インサイト」は奇抜な空力デザインが仇となった悲運の2シーターモデル
米国環境保護庁の地球気候保全賞(Climate Protection Award)をはじめ、21世紀型省エネルギー機器・システム表彰(財団法人 省エネルギーセンター)の資源エネルギー庁長官賞、英国のエンジン専門誌であるエンジン・テクノロジー・インターナショナル誌が主催するインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーなどを受賞した初代インサイト。
高い環境性能と走る楽しさを高次元で融合し、量産ガソリン車として世界最高の超低燃費35km/Lを実現したパーソナルハイブリッドカーとして発売当時は大きな話題となった。
燃焼効率を高めるとともにコンパクト化やフリクションの低減を徹底追求した世界最軽量の1.0リッター リーンバーンVTECエンジンと、薄型DCブラシレスモーター、ニッケル水素バッテリーやパワーコントロールユニットから構成したモーターアシスト機構の組み合わせにより、幅広い走行状況で低燃費と優れた動力性能を両立したインサイト。
新骨格のアルミボディも押し出し成形材とダイキャスト成形材を採用し、スチールボディに比べて約40%の軽量化を実現。車両重量は軽自動車なみの820kg(5速MT車)を達成するとともに、高い剛性と衝突安全性も確保されていた。
しかし、それ以上にインサイトの存在を知らしめたのはエクステリアデザイン。
パワーユニットの高効率化や車体の軽量化と並び、世界最高レベルの低燃費実現を達成するための大きな要素となったのがインサイトの空力デザインだ。
特に三次元ガラステールゲートやリアホイールスカートなどはその最たる特徴ともいえる部分であり、エアロダイナミクスに磨かれたスポーティで未来感のある、 先進性に満ちあふれたスタイリングに仕上げられた。
しかし、アクが強すぎるエクステリアデザインや燃費性能を極限まで追求した2シーターという点から大きな人気を獲得できず、2006年8月に販売を終了。
販売台数もきわめて少なく、現在の中古車市場ではほぼ見ることがない希少車となっている。
何もかもが先進的だったホンダの「CR-Z」は時代を先取りしすぎて低迷!?
1.5リッター i-VTECエンジンとホンダ独創のハイブリッドシステムであるIMAを組み合わせることで俊敏で爽快な走りと25.0km/Lの優れた燃費性能を両立し、かつ先進的で躍動感あふれる高密度なデザインが見る者にインパクトを与えたCR-Z。
真っ先に目を惹いたのはワンモーションフォルムによるスポーツスタイリング。軽快感とスピード感を強調しつつ、空力も追求したドアミラーやアウタードアハンドルなどには専用デザインが採用されていた。
また、市街地、高速道路、ワインディングといった走行の状況やドライビングスタイルなどに合わせて、「SPORT」「NORMAL」「ECON」の3つの走行モードを選択できるホンダ初の3モードドライブシステムを搭載した走りも軽快そのもの。
しかも、操る楽しさを提供するべく、ハイブリッドカーとしては世界で初めて6速MTを設定。
CVT車にはパドルシフトを標準装備し、低燃費走行からスポーツ走行まで自在に対応する仕上がりもお見事であった。
加えて、専用のサスペンションやボディの軽量化&高剛性化によって俊敏かつ安定感のあるハンドリングを実現した。
このように話題性にも事欠かなかったCR-Zは2010-2011日本カー・オブ・ザ・イヤーをはじめ、2010-2011日本自動車殿堂カーデザインオブザイヤー、2010年度グッドデザイン金賞、オートカラーアウォード2011 グランプリといった名立たる賞を受賞。
発売後約1カ月間で1万台の受注を記録するなど好調な立ち上がりを示したが、その後はセールスが低迷。
7年間弱の販売期間における累計販売台数は約4万台にとどまった。それゆえに、現在の中古車市場においても平均価格が100万円を下回っており、むしろお買い得感が高い1台といえる。
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