不死身かよ!? まさかの復活を遂げた“ゾンビ車” 列伝

「HVスポーツとして令和に復活したデートカー」 ホンダ・プレリュード

不死身かよ!? まさかの復活を遂げた“ゾンビ車” 列伝
エクステリアは「滑空感と高揚感が交じり合う優美でダイナミックなスタイリング」を目指したという。キーカラーは、美しく凛と輝く月明かりをイメージしたホワイトパール

 1980年代、デートカーとして絶対的な人気を誇ったプレリュード。

 1982年デビューの2代目は、リトラクタブルヘッドライトを採用したスタイリッシュなフォルムで、クルマ好きだけでなく女性ウケも抜群。国内販売台数は約17万台、累計での生産台数は約63万台を記録した大ヒットモデルに成長した。

 続く3代目は、キープコンセプトながらより流麗なスタイリングや4WS機構などを採用。バブル期真っ只中ということもあり、2代目を超える国内販売台数を記録。ライバルのシルビアとともにシーンを盛り上げたのである。

 そんなプレリュードが2025年に帰ってきた。

 低くシャープなノーズやワイドなスタンス、抑揚のあるボディラインはグライダーをイメージしたもので、デートカーというよりはスペシャリティスポーツ的な印象。インテリアも操る喜びが感じられ、快適かつ高揚感を提供するような空間に仕立てられている。

 最も大きく変わったのがパワートレインだ。2リッター直4エンジンに2モーターを装着した独自のハイブリッドシステム「e:HEV」を軸に、新制御技術「ホンダ S+Shift(エスプラスシフト)」を採用。これはモーター駆動でありながら仮想的に8段ギアとし、有段変速であるかのようなダイレクトな駆動レスポンスと鋭いシフトフィールを実現するというもの。

 また、エンジン回転数と同期した音をスピーカーから流すことで、エンジンの存在を際立たせるアクティブサウンドコントロールも搭載。これらにより乗る人の五感を刺激し、痛快な走りが楽しめるというわけ。

 令和に復活したデートカーは、時代の流れにアジャストしたHVスポーツなのである。

「ジムニー初の5ドアに与えられた遊牧民の名」 スズキ・ジムニー ノマド

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シエラよりも340mm延長されたボディは、丸形ヘッドライトと5スロットルグリルによりひと目でジムニーとわかるデザイン。グリルはガンメタリック・メッキ加飾付きとなる

 SUVがまだRVと呼ばれていた時代、それには無骨なイメージがつきものだった。

 しかし1988年に登場したエスクードは、コンパクトで洗練されたデザインと快適な走行性能で、シティオフローダーという新たなジャンルを開拓した。

 ただ、その見た目とは裏腹にクロカン性能も一級品。堅牢なラダーフレームを軸にストラット/センターウィッシュボーンの足回りや、ミッションとトランスファーを一体設計したセンタースルー方式の4WD機構を採用。快適なオンロード性能とともに、クロカン4WDなみのオフロード走破性も手に入れたのだ。

 後には遊牧民を意味する名の5ドアモデル「ノマド」を追加。全長を415mm、ホイールベースは280mm延長し、高い実用性とゆとりの室内空間を確保。このノマドの登場によりエスクード人気がさらに押し上げられたことは言うまでもない。

 ところが、1996年のマイナーチェンジでノマドは「5ドア」へ改称され、その後しばらく世に出ることはなかった。

 そして、29年の時を経てその名が復活。しかもエスクードではなく、ジムニーの1バリエーションとしての復活だった。

 実際にはジムニーの登録車版であるシエラの5ドア車で、シエラよりも全長とホイールベースを340mm延長して実用的な後席空間と荷室を確保。ルックスはひと目でジムニーファミリーとわかるものだ。

 伝統のラダーフレームはノマド用に刷新し、足回りも専用チューン。ジムニーらしい悪路走破性とともに優れた直進安定性や穏やかな操縦安定性を実現している。

 シエラに対し、実用性や利便性が一気に向上したノマドは発売前から話題沸騰。導入直後にも関わらず受注を停止するほどの人気となった。

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