クルマを10年以上長持ちさせたい! 足回りのヘタリを見分ける方法と交換時期とは?

足回りの交換費用はどれくらい?

 足回りをリフレッシュしようと思ったら、ダンパーとアッパーマウントは交換するのが基本だ。

 ダンパーは純正品である必要はないが、自分がイメージする乗り味に仕上げたいなら、部品の選定には気を付けることだ。

 どうせお金をかけるのならと、高価なアフターパーツのサスペンションキットを組み込むのもいいが、使用目的が合わなかったり、自分の好みの乗り味と違っていれば宝の持ち腐れになってしまう。

 高性能なモノチューブのガスダンパーが持てはやされた時期もあったが、普通に公道を走るだけならツインチューブの低圧ガスダンパーの方がしなやかな乗り味を楽しめる場合もあるのだ。

 車格や仕様によって価格は上下するが、ダンパー交換なら純正で工賃込みで10万円~。

 電子制御の減衰力可変ダンパーなどが採用されている場合は、当然高くなる。また足回りをメンテナンスしたら、ホイールアライメントも取り直すのが基本だ。

 例えば、自動車メーカーにOE供給を実施するダンパーメーカーであるKYBでは同社傘下のKYBエンジニアリングアンドサービスが二輪/四輪の各種ダンパーをはじめとした製品を扱っている。

 KYBのアフター向けダンパー製品は、昨年発売された「NEW SR MS/MC」シリーズ(MS/MCはMORE SPORTY/COMFORTの意。下記は工賃を含まないパーツ単体の価格だ。

■ダンパー(1セット:NEW SR SPECIAL)、2/単体(前、後×2)、3/単体計

・プリウス(ZVW30):1/6万2500円、2/2万2600円、1万8600円、3/6万3800円
・アクア(NHP10):1/6万2500円、2/2万2600円、1万8600円、3/6万3800円
・86(ZN6):1/7万円、2/2万2600円、2万2000円、3/6万7200円

ブッシュ類の交換をすると新車のようになる? 費用と効果は?

現行ロードスターのサスペンションブッシュセット(ロア、価格は5万9000円、オートエグゼ)
現行ロードスターのサスペンションブッシュセット(ロア、価格は5万9000円、オートエグゼ)

 ブッシュ交換をすると、クルマの動きが見違えるように落ち着いて走りがしなやかになる。ダンパーだけでは上下動しか改善できなかった動きが、細かな前後左右の動きまで落ち着くようになるからだ。

 ブッシュだけを交換できるクルマと、アームごと交換しなければいけないクルマでは、当然、部品代は変わってくるが、実はブッシュだけを交換するのは工賃が嵩むので、トータルでの費用はあまり変わらないこともある。

 ブッシュがあるのはアームの車体側の取り付け部分で、ハブキャリア側はボールジョイントで連結されている(車体側にも採用されている場合も)。このボールジョイントにガタが出ていれば、アーム交換の必要アリだ。

 サスペンションの部品点数と各パーツの価格は、メーカーや車種によって大きな開きがある。

 費用の参考までにヤリスやフィットなどのコンパクトカーの場合、アッパーマウントは4000円前後、純正ダンパーはフロント1本1万8000円前後、リアは1本5000円前後といったところ。ディーラーで交換してもらう場合は工賃を含めて12万~15万円くらいかかる。

 ブッシュ類は数が多く、車種によって変わってくるため、一概には言えないが(NAロードスターは22個と多いことで有名)、フルブッシュ交換となると10万~20万円(工賃のほうが高い)くらいはかかると見ておいたほうがいいだろう。ディーラーや足回り専門ショップに一度相談してみるとよい。

 ロアアームのブッシュ交換も同時にやっておくことで工賃を節約できる。車種にもよるが国産車のロアアームのフロント、リアの新品部品をディーラーで購入すると工賃込みで1万5000円~。

 10万kmを超えたら間違いなく足回りのリフレッシュは効果があるし、10万kmに届かなくても10年以上経過していれば、足回りはヘタっていると思って間違いない。

 車種によってはサブフレームのマウントブッシュまで換えた方がいいケースも出てくるが、エンジンや駆動系のオイル&水管理もキッチリと行ない、エンジンマウントやベルト類、点火系などもメンテナンスしてやれば、10万kmの走行距離など感じさせないくらい、しっかりした新車の乗り味が楽しめるクルマが維持できる。

 愛車を長持ちさせたいなら、自分の足と同じ役割をもつクルマの足回りもリフレッシュしてみることをお薦めしたい。

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