放置すると高くつく「異変」を知っておく!
今や国内の乗用車の新車販売ではAT車比率は98%超とも言われるほど多く使われる便利な変速機構だが、MT車と比べると修理費がかさむデメリットもあるので「異変」には要注意!
●異変1 「DやRに入れてから動き出すまで時間がかかる」
主な原因
・ATF(オートマチックフルード)などの不足や劣化が進み、油圧の伝達が遅れている。
・また、油圧を制御するバルブボディやソレノイドバルブが故障すると、変速に必要な油圧がすぐに確保できない。
・ステップATでは、エンジンからの動力をミッションに伝えるトルクコンバーターが故障し、駆動力が伝わりにくくなっている。
●異変2 「変速時に“ガツン!”と大きな衝撃が出る」
主な原因
・ATF(オートマチックフルード)の不足や劣化が進むことで油圧が正常に伝わらず、変速タイミングが狂うと大きなショックを感じることがある。
・油圧を制御するバルブボディやソレノイドバルブの摩耗や汚れによる詰まりが起きている。
・各種センサーや制御コンピューターに異常があり、変速制御が正常に行われていない。
・変速関係以外では、エンジンマウントが劣化するとエンジンの揺れを抑えられず、変速ショックがまともに体に伝わることがある。
●異変3 「回転数だけ上がって速度が伸びない」
主な原因
・トランスミッション内部で滑りが起き、空転している。各センサーやバルブボディ、ソレノイドバルブに異常がある場合も。
・DCTやAMT内のクラッチが摩耗しているか、正常に作動していない場合もある。CVTではベルトやプーリーの摩耗でも回転数ばかりが上がって速度が伸びなくなることも。
・コンピューターの不具合でも変速不良を起こす場合がある。
「異音」の場合はトランスミッションよりも別パーツを疑う!?
●異変4 「走行中に“ウィーン”や“ゴー”という音がする」
主な原因
・トランスミッション関係以外で多いのが、ホイールのハブベアリングやオルタネーターのベアリングなどの回転部分の摩耗や損傷。特に、カーブで音の大きさや質が変化する場合は、ハブベアリングの摩耗が疑われる。
・エンジンルームからの異音では、前出のオルタネーターに加え、補機ベルト周辺のベアリング摩耗も考えられる。
・トランスミッション関係では、CVTのベルトやプーリーの摩耗、指定フルードの不足、ステップATの内部部品やトルクコンバーターの損傷、DCTなどに採用されるメカトロニックユニットの異常なども考えられる。
●異変5 「焦げ臭い、車体下にオイルの跡がある」
主な原因
・ATFの過熱、またはATFが漏れてマフラーなどの排気系に付着すると焦げ臭いにおいが発生する。焦げ臭さに加えて「ギアが入りにくい」「加速しない」「変速時にショックがある」場合はトランスミッションに深刻なダメージが起きている可能性がある。
・オイル跡はオイル漏れの証拠で、ホース破損や配管接続部分の破損、オイルシールやガスケットの劣化を疑う。
AT車で異変を感じたらまずはクルマを安全な場所に止め、ロードサービス、ディーラーや購入店に即連絡。深刻なダメージを受けているのに走行してしまうと、高額出費の可能性が極めて高いのがAT関係の故障である。
AT車は、本格的な故障に至ると修理代が高額になるケースが多い。少しでも異変を感じたら放置せず、早めにディーラーや専門店で点検を受けることが、大きな出費を防ぐポイントだ。
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