■ライバルに対しても優位性もあり 「F」にも期待したい
実のところ、このオープンカーもこのクラスとなると世界を見渡してもあまり数は多くない。メルセデス・ベンツ「Sクラスクーペ」や「SL」、BMW「8シリーズ」のほか、「コルベット」やポルシェ「911」あたりに格的には競合するモデルがある。
かつて参入していたジャガーやキャデラックは、現在はラインアップしていない。それだけ数としては厳しいからだ。そんな難しいマーケットに、採算性には慎重なトヨタ~レクサスがあえて参入するのは、イメージリーダーとなるクルマの重要性をそれだけ強く認識しているからに違いない。
であればなおのこと、それ相応のクルマであることが必要だ。大量生産では不可能なことをやるために、専用の生産ラインを用意したことで実現したグラマラスなフォルムや、独特の雰囲気を持つインテリアが見せる特別感はLCならではの強み。実際にもスタイリングはすでに高く評価されており、それは価格で上回る欧州勢に対しても優位性を感じさせるほどだ。
走りについては本場の欧州勢の実力はさすがのものがあるが、LCもクーペを2019年秋の改良でドライバビリティが大幅に向上したばかりで、コンバーチブルもそれなりに仕上がっているはずだが、その上で期待したいのが、さらなる高性能版だ。
メルセデスに「AMG」、BMWに「M」があるように、レクサスにも「F」がある。クーペを含めLCにはまだないFモデルにも期待せずにいられない。
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