最低地上高を下げるカスタム、いわゆる「シャコタン」とは逆に、最低地上高を上げる「シャコアゲ」。悪路に対応する本格派から雰囲気重視のものまで、近年再注目されているシャコアゲ車の歴史を各メーカーごとに振り返ってみよう。
※本稿は2026年8月のものです
文:永田恵一/写真:トヨタ、三菱、日産、マツダ、ホンダ、スバル、ダイハツ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
ここで取り上げる「シャコアゲ車」とは
ここでは、標準モデルに対し、車高、最低地上高とも上げたクルマを「シャコアゲ車」と定義する。
日本車のシャコアゲ文化のパイオニアは、三菱 デリカスターワゴンとトヨタ スプリンターカリブの2車で異論はないだろう。
片やワンボックス、片やステーションワゴンとボディ形態は違うが、この両巨頭の場合は、悪路走破性の向上を目的に市場に導入されたクロスオーバーカーのハシリだ。
その一方で、見た目重視のシャコアゲ車も存在。RVブームではオフロードテイストに仕上げられたモデルが各メーカーから登場。
RVでなくても最低地上高がアップすることで確実に悪路や雪道などでの走破性はアップする。シャコアゲ車は見た目が立派になって、しかも走破性も高まるという一挙両得のクルマなのだ。
シャコアゲ車をメーカーごとに分類し、その傾向も含めて考察していく。
シャコアゲ車の元祖的モデル
●三菱 デリカスターワゴン(1979年)商用プラットフォーム+4WD
4WDが追加されたのは1982年。全高、最低地上高のアップにより高い悪路走破性を手に入れた。デリカスターワゴンは2世代継続し、その後デリカスペースギア、現行のデリカD:5と一貫してミニバン(1BOX)+クロカン(SUV)というコンセプトを踏襲。
●トヨタ スプリンターカリブ(1982年)乗用プラットフォーム+4WD
初代は名前こそスプリンターだが、ターセル/コルサのコンポーネントを使用し、2代目からスプリンターベース。
質実剛健なワゴンとしてレオーネの対抗馬として健闘。2代目(1988年)、3代目(1995年)と洗練・進化したが、2002年に生産終了となって後継車は不在。
トヨタのシャコアゲ車
●トヨタ スターレットリミックス(1998年)
スターレットとしては最後となった5代目のマイナーチェンジで追加されたRV風のモデル。全高は50mm、最低地上高は15mm高められた。
●トヨタ ナディアタイプSU(1999年)
全高75mm、最低地上高を20mm高めたほか、片側20mmのオーバーフェンダーの装着によりクロスオーバー化。
●トヨタ アクアクロスオーバー(2017年)
タイヤの大径化などにより全高55mm、最低地上高30mmを高めたほか、フェンダーアーチモールなども装着していた。
●トヨタ クラウンクロスオーバーRS ランドスケープ(2024年)
シャコアゲ色のあったクラウンクロスオーバーを全高、最低地上高それぞれ25mm高め、クロスオーバー感を高めた。



































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