7年の充電期間を経て復活したパジェロ。歴史あるブランドゆえ発表から1カ月ほど経った今でも注目度の高さは変わらない。そこで今回は、フラッグシップSUVという立ち位置から新型パジェロとランクル300の両者を検証。パトロールを含めた三つ巴に発展する可能性も!?
文:木内一行/写真:トヨタ、日産、三菱自動車、CarsWp.com
【画像ギャラリー】国産フラッグシップSUVの立ち位置を検証(12枚)画像ギャラリーRVブームを牽引したパイオニア
パジェロの源流は、1952年に米ウイリス社と契約して、翌年からノックダウン生産を開始した「三菱ジープ」にある。
ジープといえばご存じ生粋のオフローダーだが、初代パジェロは圧倒的な走破性と乗用車のような快適性を融合した4WD車として登場。RV(レクリエーショナルビークル)という新たなジャンルを世に広めたのだ。
なお、パジェロの名が初めて与えられたのは1973年開催の東京モーターショーに参考出品されたコンセプトカー「パジェロⅠ」。オープンバギースタイルのルックスは市販パジェロとかけ離れており、むしろジープそのものだった。
話が前後してしまったが、パジェロはその後も進化を続けていく。
2代目ではデザインや走行性能を大幅に向上させつつ新機構も積極的に採用し、オンロードからオフロードまで快適かつ安全に走れる4WDという特徴をさらに引き上げた。また、折からのアウトドアブームにより販売台数を伸ばし、絶対的な地位を確立したのだ。
3代目では急成長したクロスオーバーSUVを見据えたモデルチェンジを実施。シャシーをラダーフレームからビルトイン構造のモノコックに変更し、ボディを拡大しながら大幅な軽量化を達成。
足回りも刷新し、卓越したオフロード性能を維持しつつ高級乗用車に匹敵する快適性や操縦安定性を実現する真のオールラウンダーに進化した。
ラリーでの活躍で人気と知名度がアップ
4代目では、確立したキャラをいっそう熟成。オールラウンド4WDの完成形の域に達したが、クロスオーバー勢の勢いにのまれて販売は苦戦。異例のロングセラーとなったが国内では2019年に生産を終了し、長らく続いたパジェロの名はいったん幕を下ろした。
そして2026年9月、満を辞してパジェロが復活。
歴代モデルの商品思想を継承・進化させつつ強靭なラダーフレームと接地性に優れたサスペンションを採用し、走破性と上質な乗り心地を両立。パワートレインは2.4リッタークリーンディーゼルターボと8ATを採用し、S-AWCやスーパーセレクト4WD-IIといった電子技術も搭載。新世代フラッグシップにふさわしいルックスと高次元の走りを実現したのだ。
ここまで急ぎ足でパジェロの足跡を紹介したが、ラリーでの活躍も知名度を高めて人気を得た要因。1983年に世界一過酷と言われるダカールラリーに初挑戦すると、翌々年には日本車として初めて総合優勝を達成。その後も強さを見せ、12回もの総合優勝を飾った。
パジェロが長期間支持されてきたのは、ジープを源流としながら優れた走破性だけでなく高い快適性も備えるオールラウンド4WDだったから。
そして、初代から4代目までの累計生産台数は329万台を超え、世界170以上の国と地域で親しまれてきた。まだ正式発表前だが、新型には多くのファンが期待しているはずだ。
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