夏のカリフォルニアの一大イベント。クルマを愛する者ならば生涯に一度は訪れたい憧れのモントレー・カー・ウィーク。ネットを見ているだけで味わえる現場の臨場感。ベストカー編集部鈴村が本当に行ったかのように語る!!
※本稿は2026年9月のものです
文:ベストカー編集部 鈴村朋己/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年10月10日号
派手な演出が続々と……現実離れした光景多数
2026年8月中旬、SNSを開けば、タイムラインは眩い光を放つ写真とショート動画で埋め尽くされていた。カリフォルニアの潮風と、世界中のクルマ好きが集う夢のような一週間。真夏の風物詩「モントレー・カー・ウィーク」のシーンだった。
アメリカ・カリフォルニア州のモントレー半島周辺で開催される同イベントは、最高峰の美を競うペブルビーチ・コンクール・デレガンスや最新コンセプトカーの発表など、極上の熱気が太平洋の海岸線を包み込む。
2026年の夏は日本の自動車文化にとっても、実に歴史的な出来事があった。スクリーン越しにまで届く現地の熱狂と歓声。もしも、あの舞台に立ち、あの風を浴びていたなら……。行った気になって胸を躍らせる、極上の妄想紀行にご案内しよう。
【注目イベント1】ザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリング
カリフォルニアの眩しい陽光と乾いた風に背中を押され、最初に足を踏み入れたのは高級ゴルフリゾート「クエイル・ロッジ&ゴルフ・クラブ」だ。
見渡す限りの美しい緑の芝生に、息を呑むような名車たちが並んでいる。「ザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリング」は、極上の料理やシャンパンを味わいながら、優雅にクルマを鑑賞する至高のガーデンパーティ。この場所に佇んでいるだけで、セレブリティ気分だ。
ここはラグジュアリーブランドが、最新モデルを披露するワールドプレミアの主戦場でもある。熱気を帯びた人だかりの先では、2026年でブランド誕生40周年を迎えたアキュラが、次世代デザインを体現する電動モデル「ネクセラビジョン」をアンベール。流麗なシルエットが新しい時代の息吹を強烈に放っていた。
さらに歩みを進めると、突如大きな歓声があがる。毎年この地で特別な発表を行うランボルギーニが、究極の「レヴエルトSV」を初披露した。ド派手な演出と凄まじいオーラは、これまで経験してきたどんな発表会とも桁違いのスケールである。驚きの連続だ。
そして、至高のエンジンを積むブガッティの最新作「デストリエ」や、ポルシェ究極のワンオフ「フラッハバウRS」などのモデルが見られたのも感動した。
貴重な“役車”たちが放つ圧倒的な熱量と美酒に酔いしれ、私のモントレー旅は、最高の興奮とともに幕を開けたのだった。
【注目イベント2】ロレックス・モントレー・モータースポーツ・リユニオン
続いて、内陸の山間へと向かう。たどり着いたのは「ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ」。ここで行われているのは、「ロレックス・モントレー・モータースポーツ・リユニオン」と命名されたクラシックカーレースイベントだ。
足を踏み入れた瞬間、少年時代に夢中でプレイした『グランツーリスモ』の記憶が鮮やかに蘇る。画面越しに何度も走ったあのサーキットの光景が今、目の前に広がり肌で感じているのだから当然だ。
厳しい審査を乗り越えた1920年代のクラシックカーから、往年のF1やインディカー、グループCなどのスポーツレーシングカーまでが、本気のバトルを繰り広げる。「おいおい、そんなに激しく攻めて大丈夫か?」と声が漏れるほど、歴史的な名車たちが惜しげもなく限界走行を見せつけてくれた。
さらに、2026年のメインテーマはなんと「日本のモータースポーツへの敬意」。名物コーナーである急勾配の「コークスクリュー」を、マツダ 787Bや767Bがロータリーエンジンの甲高い咆哮を響かせて駆け下りていく。日本のスーパーGTでチャンピオンを獲得したレイブリッグNSX-GTが攻め込む姿もあった。
片手には冷えたビール、もう片手には肉汁あふれる大きなハンバーガー。いかにもアメリカらしいド派手な演出と観客席の歓声に包まれながら、世界の聖地で熱狂を巻き起こす日本のレーシングカーたちを眺める。
オイルとタイヤの焦げる匂いが漂うなか、誇らしさとともに胸の奥がじんわりと熱くなる至福のヒトトキ。いいため息がこぼれた。























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