スカイラインよ、どこへゆく 超名門ブランドの現在地

スカイラインが生き残る道はこれしかない

 小型車にはe-POWERという武器が使える日産だが、ミドルクラス以上に使える低燃費の量産パワートレインがない、という点が、日産スカイラインを苦しめている目下の課題だ。

 インフィニティQ50やアルティマに搭載されているVCターボエンジンも、2.0リッターターボで272ps/39.8kgmとパフォーマンスは既存の3.5リッターエンジン並に十分だが、燃費は米国表示でシティモードが10.2km/L、ハイウェイモードが13.2km/L(※インフィニティQ50の数値)と、ずば抜けていいわけではない。

 ではどうするのか? 筆者の個人的な意見は「全グレード電動化」だ。

 エントリーグレードは、新たな小型エンジンを発電機とするe-POWER化を行い、燃費優先した廉価版とする。そしてミドルグレード以上にはプラグインハイブリッドがいいだろう。アリアのように電動AWD化も考えられる。つまり、世界のライバルに追従するエリートへと進化をさせるべきだ、と筆者は考える。

 そして、その流れとは別に、ファンが心から望み、日産が作りたい、ガソリンターボエンジンのスポーツバージョンを用意するシナリオはどうだろうか。つまり、「スカイラインGT-R」の復活だ。

4WDのスカイラインを打ち出して、スカイラインGT-FOURという名称のスポーツセダンはどうだろうか

 このシナリオは、日本人のスカイラインファンが望む道ではないだろう。しかしながら、R32からR34あたりに栄えた、廉価でコンパクトな後輪駆動のスカイラインは、当時の時代背景があったからこそできたことだ。現代においてそれが通じないのは、ファンの皆さんにもご理解いただけるであろう。

 ドメスティックカーとして細々と生き残るか? 世界と戦えるエリートへ進化させるか? 筆者は後者こそが、スカイラインが生き残る道だと信じている。

【画像ギャラリー】日本が誇る超名門ブランド スカイラインの歴代モデルを写真で振り返る

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