CX-3 1.5Lガソリンモデルは「隠れた名車」だ!
先日、このCX-3の1.5Lガソリンモデルに試乗させていただく機会があった。率直な感想は「これは面白い!」だ。
ディーゼルモデルに比べ、1.5Lガソリンモデル(15S)は約90kgも車重が軽くなっている。エンジンが軽くコンパクトになったことで、コーナーでクルマの鼻先が、意のままに動かせるように感じられた。軽い車体をひらひらと操っていく、という楽しみ方ができたのだ。
15Sの111ps/14.7kgfmというエンジンパフォーマンスは、XD(1.8Lディーゼルエンジン・116ps/27.5kgfm)や20S(2.0Lガソリンエンジン・150ps/19.9kgfm)と比べると非力で、それなりにエンジンを回してやらないと、胸のすく加速を得られないが、むしろそうした操作が、とても楽しく感じられたのだ。
昨今、ノイズが少なくエンジンも静かで速度も速いクルマが続々と登場するなか(元エンジニアとして、技術を否定するものではないことは、補足しておく)、シャシー性能が高く、操縦安定性に優れたCX-3は、ドライバーがクルマの特性を理解して操るという、「クルマの楽しみ方の原点」を、最も感じられるようなモデルだった。
まさに、マツダのキャッチコピー「Be a driver」を実感することができた。
マツダは、この1.5Lガソリンエンジンを、CX-3以外にも、マツダ2、マツダ3ファストバック/セダン、そしてロードスターへ採用している。クリーンディーゼルエンジンやスカイアクティブXといった、主役級のエンジンが目立つ陰で、これほどにも楽しくさせてくれるエンジンには交換を抱かざるを得なかった。
マツダの「よいしょ記事」として読まれているかもしれないが、15Sは間違いなく「隠れた名車だ」と感じた。筆者ならば、まちがいなく15Sを選択する。
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