人気SUVのRAV4に設定で話題! 「PHV」は今後電動化の主役になれる!?
2020年6月にデビューしたRAV4 PHV。ベースグレードの「G」でさえ469万円と、かなりの高額車であるにもかかわらず、受注開始直後から注文が殺到。
現在は注文停止となっているほどの人気ぶりだ(再開の時期はホームページにて発表されるそう)。
当のトヨタもここまで人気が出るとは思っていなかったらしく、日本市場での月販目標は300台と、控えめな数字に設定していたほどだ。
RAV4 PHVがここまで人気となるとは、誰も予想していなかったことだろう。なぜならプラグインハイブリッド車(PHV)は、これまで日本ではいまいち注目が集まらず日陰の存在だったからだ。
しかし、このRAV4 PHVの登場で風向きが変わる可能性もある。PHVは、このまま勢いを増し、ハイブリッドから主役の座を奪っていくのだろうか。
文:吉川賢一、写真:トヨタ、BMW、ボルボ、ポルシェ、奥隅圭之
【画像ギャラリー】BMWのプラグインハイブリッドモデル X3 xDrive30eをみる
RAV4 PHVの圧倒的な加速力には驚いた
RAV4 PHVへ試乗したときに驚いたのが、軽くアクセルペダルを踏みこんだだけで、いっさいの遅れがない加速Gによって、クルマが前へ「ドン」と押し出される、という圧倒的な加速力だ。
RAV4はハイブリッドでも「踏めば速い」という印象はあったが、PHVはその比ではなく、ついついアクセルペダルを踏みたくなってしまう。
基本的にはバッテリー駆動となるため、当然エンジンからのノイズや振動はない。EVならではの静けさと、振動の少なさ、そして軽めの操舵力だが芯のあるステアリングフィールなど、極上の移動空間を味わうことができた。
日常使用の範囲であれば、ガソリンを一滴も使わずに、EV走行のみで事足りるだろう。
プラグインハイブリッドの「先輩」、アウトランダーPHEVも、年内に次期型発表と噂されているが、海外メーカーへと目を向ければ、プラグインハイブリッドが、今年は怒涛の勢いでデビューをしている。
ベンツやBMWなど海外勢もPHVを相次いで投入
メルセデスベンツは、欧州市場ではすでにEVモードのみでWLTP基準60km前後を走れるPHVのA250e、B250e、そしてCLAにも250eを投入している。
さらにはGLAも250eがデビュー間近だ。GLA 250eの価格は4万2200ユーロ(約520万円)となる予定。
BMWも、X3 xDrive30e、X2 xドライブ25eを欧州にて発売開始しており、一充電あたりの航続距離は44km、価格は778万円からとなる。
アウディも、Q5に55 TFSIeを導入、EVモードでは最大53km(WLTPモードによる計測)、価格は5万4900ポンド(約768万円)だ。
ボルボもXC40リチャージ・プラグイン・ハイブリッドを発売開始、EV走行距離は49km、Rデザインの英国価格は4万905ポンド(584万円)だ。
こうして欧州自動車メーカーが、PHVやEVの開発を活発にしている理由は、CAFÉ規制に他ならない。
EUは2021年に燃費規制を強化、欧州で販売するメーカー平均で、走行1kmあたりの二酸化炭素(CO2)排出量を95g/km以下に抑えなければならないのだ。
達成できなければ高額な罰金の支払いもあり、各メーカーとも対応に追われているのだ。
コメント
コメントの使い方