≪ROUND10 軽SUV≫1位 ハスラー(8831台)× 2位 タフト(6300台)
2019年末にフルモデルチェンジされたスズキ「ハスラー」と、登場したばかりのダイハツ「タフト」と、登場時期には大差ないこの2台。
スタイルや雰囲気はいい勝負で、それぞれのアドバンテージを考えてみると、ハスラーは簡易なハイブリッドも貢献している動力性能と燃費、優勢と想像される自動ブレーキの性能、リアシートのスライド機能。タフトは全グレードに標準装備される大型サンルーフ、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を含めたブレーキホールド機能、といったところで大差ない。
そのわりに2020年7月の販売台数では約2500台という小さくない差があるのは、ハスラーは先代モデルからの買い換えが期待できる点や先代モデルが人気車だっただけに知名度の高さなど、先代モデルの実績によるところも大きいように思う。そう考えるとタフトは充分健闘しているといえそうだ。
〈TEXT/永田恵一〉
≪ROUND11 軽ハイト≫1位 N-WGN(6160台)× 2位 ワゴンR(6135台)
ホンダ「N-WGN」は乱暴に言えばN-BOXをハイトワゴンにしたモデルだけに、N-WGNも機能としては盤石で、ライバルにふさわしいのはN-WGN同様に昨年登場した日産「デイズ」&三菱「eKワゴン」だ。それだけにN-WGNがカテゴリー1位なのは納得だが、2位が僅差でスズキ「ワゴンR」というのには驚く。
N-WGNに対するワゴンRのアドバンテージはスタート価格が13万6000円安いこと、3つのフロントマスクがある点、軽さとマイルドハイブリッドによる動力性能と燃費くらいで、総合的にはN-WGNの圧勝だ。
それでもワゴンRがこれだけ売れるのはスズキの販売力に加え、軽自動車のユーザーには自動ブレーキの性能に代表される質よりも、価格や今までの付き合いなどのほうを重視する人が多いからではないだろうか。
〈TEXT/永田恵一〉
≪ROUND12 軽セダン≫1位 ミラ(6403台)× 2位 アルト(5143台)
この2台の販売台数はダイハツ「ムーヴ」のようにスズキ「アルト」は「ラパン」も含み、ダイハツ「ミラ」も「イース」と「トコット」のそれぞれ2台を合計したものとなる。
4台の登場時期はアルト/2014年、ラパン/2015年、ミライース/2017年、ミラトコット/2018年とミラ系のほうが新しい。しかし、比べてみるとアルト系に対するミラ系のアドバンテージは新しいのに浮かばず、アルト系は動力性能と燃費、スポーツモデルのワークスの設定、自動ブレーキの性能、ラパンの雰囲気など魅力は多い。
それでもミラ系のほうが売れているのには驚かされるが、そうなるとミラ系のほうが売れている理由は登場が新しいからとしか思えない。それもアルト系とミラ系のユーザーが新鮮さを強く気にするとも考えにくいが、総合的にはアルト系はモデルが古いわりに健闘しているというのが結論ではないか。
〈TEXT/永田恵一〉
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