デメリットは「うるさい」
特に、パワフルなエンジンを積んだFF車の場合、トラクションがかからなくなる可能性があります。なぜなら、発進加速時に後輪へと荷重移動するため、駆動する前輪の接地荷重が減り、タイヤが空転してしまうからです。
TCS(トラクションコントロールシステム)により、タイヤ空転が少なくなるようにエンジン出力を絞る制御が入りますので、昨今のクルマでは豪快にホイルスピンをするクルマは見られませんが、昔のハイパワーFF車ではよく起きていた現象でした。
「軽いクルマはノイズがうるさい」と、一概には言い切れませんが、ノイズを透過しやすいのは事実です。ロードノイズの低減には、タイヤやホイール、サスペンション、ボディなどで、さまざまな対策が行われますが、それでも低減しきれないときは、吸音材、遮音材を増やすことで、ノイズレベルを下げます。
こうした追加部材は、その分の重量とコストがかかりますので、軽くて安いクルマだと、吸音材、遮音材を省かれていることがあるのです。静粛性が求められる高級車の場合だと、10kgや20kgもの制振部材を投入されていることもあります。
技術の進化に期待!!
昨今の燃費改善に対する需要は年々上がっていますが、ハイブリッドやPHEVで燃費を稼ぐ一方、それらのシステムを搭載することにより、クルマの重さはますます増えている、という状況です。高級スポーツカーでは、軽量化のためにCFRPやマグネシウム合金も用いるなど、進んでいますが、乗用車ではまだ当分先でしょう。
ただし、高張力鋼板や超ハイテン鋼など、スチール材の進化もあり、自動車メーカー各社は、地道な軽量化を常に続けています。新車が出るたびに、「○kgの軽量化を達成」という文字は、こうしたスチール材の進化があるおかげでもあります。「いいとこどり」ができる日も、近いかもしれません。
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