■ホンダ ステップワゴン
5ナンバーサイズを基本とする背の高いミニバンで、’05年に発売された2世代前の3代目から、低床プラットフォームを採用する。以前からヴォクシーやセレナに比べて走行安定性が優れ、現行型の運転感覚はミニバンというよりもワゴンに近い。
荷室にも工夫を凝らし、3列目シートは床下に格納できるから、広い空間に変更できる。リアゲートには横開きのサブドアが内蔵され、狭い場所でも開閉しやすい。乗員がサブドアから乗降することも可能だ。
エンジンにも特徴があり、実用回転域の駆動力が高い1.5Lのターボと、オデッセイと同じ2Lエンジンをベースにしたハイブリッドを用意する。
後者は巡航時を除くと駆動をモーターのみが行うので、アクセル操作に対する反応が機敏で加速は滑らかだ。動力性能は3L並みで、JC08モード燃費も25km/Lと優れる。緊急自動ブレーキを装備し安全装備も充実。
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■ではこの3台、2017年12月時点で、どれが「買い」なの?
ミニバンは普及の開始から20年を経過したから、もはや目新しさでは選ばれず、家族からの要請による多人数乗車や自転車の積載など、実用性を中心にした目的で購入される。
売れ筋はスライドドアを備えた背の高い車種で、ワゴン風のストリームやウィッシュは生産を終えた。
特に人気が高いのは、標準ボディが5ナンバー車になるヴォクシー3姉妹、セレナ、ステップワゴンだ。運転しやすいわりに車内が広く、価格競争が激しいためにノーマルエンジン車は300万円以下に抑えられ、割安感がある。
ではこの3車種のなかでお薦めなのはどれか。
最も買い得なのはステップワゴン。低床設計だから乗降性、居住性、走行安定性が優れ、先ごろの変更で3列目シートの座り心地も改善した。エンジンは1.5Lターボにハイブリッドも加わり、両方ともに加速力、静粛性、燃費などが優れている。
さらに緊急自動ブレーキを作動できるホンダセンシングは、ライバル車よりも先進的で機能が多彩だ。このカテゴリーは競争が激しく、後から改良された車種ほど機能が充実して割安になる。
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本稿の時点ではステップワゴンが最もお薦めなモデルとなったが、これはあくまで現時点でのもの。
2018年3月には日産セレナがマイチェンを実施し、待望の「e-POWER」追加が予定されている。そうするとまた勢力図は変わりそう。最激戦区のこのカテゴリー、まだまだ注目度は高そう。
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