2020年現在、普通に走れる状態なのか?
で、そんなAZ-1に関しては「そもそも今、普通に走れる状態なのか?」というのがまずは気になるわけだが、この疑問についての現役オーナー各氏におおむね共通する回答は、「年式なりの整備を行う必要はあるが、それさえやっていればまだ普通に使える」というニュアンスであった。
具体的な回答をオーナーさんからいただいたので以下、紹介していこう。
「25年以上前のクルマであることさえ認識していれば、普通に走らせることができます。ただし努力や工夫は必要ですが。(2台目のAZ-1にお乗りの酒井義信さん。現在の走行距離は14万km)」
「メンテナンスをしていれば普通に走ります。実際にAZ-1で日本一周しましたし。(AZ-1を2台と、OEM版のスズキキャラの1台をお持ちのイーヨー先輩!さん)」
「予防整備として早目のメンテナンスはしているつもりなので、近場のドライブから往復1000kmを超える遠征まで、問題なく使用しています。(3台お持ちのくぼっち。さん)
ただ、くぼっち。さんいわく「最近のライト位置が高いクルマばかりの交通社会のなかでは、車高の低いAZ-1では辛いことも多々あります」とのこと。
AZ-1で通勤するというオーナーも
そして「AZ-1で通勤する」という猛者もいる。「毎日往復35kmの通勤に使ってます。(雪の日も)。(Chibimal SVさん。現在の走行距離は13.6万km)」
もちろんこれらは「ちゃんと(早めの)整備を行っているから」ゆえの結果であり、放ったらかしにされた個体は、さすがにこうはいかないはずだ。
また経年ゆえ部品が寿命を迎えるのは当然で、「フロントウインドウとドアのモールはすぐ縮むので、今までに3回は交換してます。ドアダンパーもヘタるので、3回交換しました。(新車から27年間乗っているまるさん)」ということもある。
だがいずれにせよ結論としては、「普通にメンテナンスをすれば、まだまだ普通に乗れる」というのがオートザム AZ-1の2020年的な真実であるようだ。
日頃のメンテナンスで気を付けるべきことは?
では、主にどのあたりに注意しながら点検および整備をすればよいのか? これまた具体的な回答を紹介していこう。
「故障は基本的にゴム類の劣化や、エンジンカムカバー(エキマニ側)のオイル漏れです。その都度しっかりメンテナンスしてあげれば、完全な故障には至らない可能性が高いです。(前出・酒井義信さん)」
「経年劣化による部品の傷みなどはありますが、特有の故障とかはあまりないと思います。些細なトラブルは、ネットなどに対処法が出ています。(アナホル ガトーさん。走行距離24.3万km)」
「故障の経験は特になし。故障というより、経年劣化の修復に追われる感じ。(れっちゃーさん。走行19万km)」
要するにアタリの個体=熱心に点検整備されてきた個体であれば、「古い車として当然のさまざまな劣化に対処する」というニュアンスで維持できる模様なのだ。
ただし、「購入して3ヵ月後にエアコン死亡。全交換で約20万円。20年モノですからまあ壊れますよね。その2年後にタービンブロー。エンジン載せ換え40万円ほど。まあ年ですから。(あきびさん。2013年に11.6万kmの個体を購入し、現在は16万km)」というケースもある。
またこのほかにも「エンジン3機交換。ドアダンパー3回交換。エアコン2回修理。(Naoさん。2000年に購入し、現在の走行距離は14万km)」という声もあった。
とはいえNaoさんもAZ-1というクルマを大いに気に入っており、「エアコンはすでに機能していませんが、そんなものだと割り切ってます!(たばとらさん。走行9.3万km)」という考え方というか対処法もある。「愛」と「少々の予算」さえあればクリアできる問題だと言えよう。
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