2020年12月に登録車を含め、日本一売れているクルマであるホンダ『N-BOX』がマイナーチェンジされた。
N-BOXを見ていると、「そういえば」と最近フルモデルチェンジされたN-ONEに統合されるような形で昨年2月に絶版となった、N-BOXから派生したN-BOXスラッシュを思い出したのを期に、当記事ではN-BOXスラッシュを含めたユニークな派生車を振り返ってみた。
文/永田恵一
写真/HONDA、SUBARU、TOYOTA、MITSUBISHI、RENAULT、CITROEN
【画像ギャラリー】ユニークすぎる自由な派生車たちを、別角度から見る!
■ホンダ『N-BOXスラッシュ』
2014年12月に登場した『N-BOXスラッシュ』は先代N-BOXの全高を100mmほど下げ、ヒンジドアとしたハイトワゴンで、シルエットはルーフラインが後方に行くに従って若干下がるクーペルックとなっていた。
N-BOXスラッシュはクーペルックのスタイルに加え、電動パーキングブレーキの採用、インテリアカラーはシックなダークスタイルとセッションスタイル、アメリカのカジュアルレストランをイメージしたダイナースタイル、開放感あるグライドスタイルなど8種類を設定。
オーディオもそう高くないオプション価格ながら素晴らしい音を楽しめるサウンドマッピングシステムを設定し、乗ってみても軽自動車ながら非常に静かなクルマに仕上がっており、N-BOXスラッシュはスペシャリティなだけでなく高級な軽自動車でもあった。
買い替えの際に小さなクルマを選ぶダウンサイザーが増えていることもありN-BOXスラッシュに対する期待は大きかったが、販売は伸び悩み、前述したように現行N-ONEに統合されるような形で絶版となった。スタイルは変わらなかったものの現行N-ONEもスペシャリティかつ高級な軽自動車の資質を持つだけに、N-BOXスラッシュの意思を引き継ぐいいオーディオを設定してほしいところだ。
■スバル『レガシィバハ』
『3代目レガシィ』のアメリカ仕様には、モデル末期の2003年からアメリカ仕様のアウトバック(当時の日本仕様のランカスター)をベースにピックアップトラック化した「バハ」が設定されていた。
バハは、ホイールベースを含めアウトバックと同等のキャビンスペースは確保しながら、リアオーバーハングを延長することでピックアップトラックとしていた。
バハはピックアップトラックとして見ると荷台は広くなかったものの、トランクスルーのように荷台とキャビンをつないで積載量を増やす機能を備えるなど、楽しげな雰囲気のあるモデルだった。
エンジンは登場時の2.5Lフラット4のNAに加え、登場翌年の2004年からは2.5Lフラットターボも追加され、ピックアップトラックらしかぬ速さも備えていた。
バハはレガシィが4代目モデルに移行したあとも2006年まで生産されたのだが、荷台が広くなった点が原因だったのか販売は振るわず、一代限りで姿を消した。
コメント
コメントの使い方