日産は軽のEVにどこまで本気なのか? 鍵を握るのは「200万円以下かどうか」

日産は軽のEVにどこまで本気なのか? 鍵を握るのは「200万円以下かどうか」

 日産が再起へ向けた決意を示した、2019年度決算および2020~2023年度事業構造改革計画の発表から、はや8ヶ月。

 内田誠社長兼CEOは「今後18ヵ月の間に12の新型車を投入する」とし、「2023年度末までに、新たに電気自動車2車種と、e-POWER搭載車両4車種を追加してラインナップを拡充する」ことを発表していた。

 「電気自動車2車種」とは、ひとつはクロスオーバーSUVの「アリア」、そしてもうひとつは、日本の軽規格に合わせた「IMk」だとされている。

 2023年度末までに、ということなので、まだ3年強ある状況ではあるが、アリアの進捗と比べて、このIMkに関しては情報が少なく、ほんとに出すのか!? と思っている方もおられるだろう。今回はコンセプトカー「IMk」について振り返りつつ、日産が目指す「軽EV」について、考えてみようと思う。

文:吉川賢一
写真:NISSAN、TOYOTA

【画像ギャラリー】このまま出る!? 出さない!? 軽EVのコンセプトカー 「IMk」を振り返る!!


クルマとしての完成度は高い「IMk」

 IMkは、東京モーターショー2019で発表されたコンセプトカーで、「新開発のEV専用プラットフォームを採用した、軽サイズの革新的なシティコミューター」という説明がなされている。

 このまま市販化されれば、三菱i-MiEVに続く、黄ナンバー車のEVとなる。EVならではの静かで滑らかな乗り味、静粛性の高さに加えて、IMkのもつ内外装の質感の高さによって、非常に完成度の高いクルマとなるだろう。

 IMkには、利用可能範囲が主要幹線道路にまで拡大した運転支援技術「プロパイロット2.0」の進化版のほか、スマホを使って自動駐車させることができる「プロパイロット リモートパーキング」や、目的地に到着すると自動で空いているスペースを探して駐車するドライバーレスバレーパーキング機能、そして、ドライバーがスマホで呼べば、ドライバーを迎えにくる便利機能までも搭載、と説明されている。

IMkのボディサイズは全長3434mm×全幅1512mm、全高1644mmだが、軽として出るならば、デビュー時にはこれよりも縮小されるだろう(軽自動車のボディサイズ規格は全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下)
IMkのボディサイズは全長3434mm×全幅1512mm、全高1644mmだが、軽として出るならば、デビュー時にはこれよりも縮小されるだろう(軽自動車のボディサイズ規格は全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下)
大型の横長ディスプレイが特徴的、新型ノートでもデュアル大型モニターを採用しており、IMkもこのまま出てもおかしくはない
大型の横長ディスプレイが特徴的、新型ノートでもデュアル大型モニターを採用しており、IMkもこのまま出てもおかしくはない

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