現役ドライバーが語る!! 激減する利用客!コロナ禍でタクシー業界が直面している現実


■高級車タクシーよりJPNタクシー!?

 当然個人タクシーにも大きな影響が出ていて、流しタクシーとしてほとんどお目にかかれなかったメルセデス・ベンツやレクサスなどの高級車を使った個人タクシーさえも固定客からの予約が減ってしまい、六本木などの繁華街で流しているのを頻繁に見かけるようになった。

 今まで個人タクシーのほとんどが長距離客を掴みやすい夜の営業だったが、今では21時を過ぎると極端にお客さんが減ってしまう。だから通勤客が見込める朝から流すなど、だんだん営業する時間帯も早くなってきているようだ。そうすると予想もしていなかった強力なライバルに行く手を阻まれることになる。それは「JPNタクシー(ジャパンタクシー)」だ。

写真は「JPNタクシー」。都市にも古い街並みにも合うようにデザインしているという

 タクシーといえばクラウンなど4ドアセダンのイメージだったが2017年に登場以来順調に台数を増やし現在都内を走っている7~8割以上(個人的体感)がこのJPNタクシー。

 最初はスライドドア開閉に時間がかかるなど乗務員には不評だったが、利用客からは乗り降りのしやすさや解放感、シートヒーターや照明など細かな勝手のよさから人気が急上昇、仮に前を走るセダンタクシーがいてもパスしてその後ろのJPNタクシーに乗るお客さんが増えている。

スライドドアの開閉が遅いなど不評もあるが、開閉開始スピードを向上するなど少しづつ改良されている (mochi@adobe Stock)

 以前ほとんどのお客さんは、とにかく一番最初に通ったタクシーに手を挙げていたのが、今では完全にタクシーが余ってお客さんが選べる状態なので前を走るレクサスタクシーをやり過ごしてJPNタクシーに手を挙げるなどの光景を頻繁に見かけるようになった。

 事実、同じ営業所内でもJPNとセダンでは売上に差が付いてきている。これもコロナ過の影響と言っていいかもしれない。

■コロナ禍を乗り越えた先にあるもの

 本来であれば夏に東京オリンピックが開催され、この年末も忘年会やら忙しい日々を送っていたはずが大きく予定が変わってしまった。

 確かに収入は少なくなったし、タクシー業は厳しいと言えるが逆に自由な時間は増えた。都内のタクシードライバーの平均年齢も60歳に近く高齢化しているが、業界全体でコロナに感染したという人はかなり少なく、換気や消毒をしっかりやれば私は安全な仕事だと思っているし辞めたいと思ったことは一度もない。

 近年増えすぎたと言われてきたタクシーだが、今はきっとふるいに掛けられているのだ。コロナ禍を乗り切った先にあるのは今までと違う世界かも知れないが、このまま個人タクシーを目指して進んで行こうと思う。

【画像ギャラリー】なんと高級セダンより人気!? これがJPNタクシーだ!

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