クルマ選びの上でも大事なのがシートの良し悪しだ。座り心地が良ければ快適な移動が実現する。また荷物を載せるときは、シートアレンジの機能も気になるところだ。
今回は前後シートの座り心地とシートアレンジ、そしてこれらの総合評価に優れたコンパクトクラスのクルマベスト3をご紹介しよう!
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部、Honda
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■前席の比較&ランキング
今は全般的にクルマの価格が高まり、小さな車種に乗り替えるユーザーが増えた。そのために従来以上にコンパクトカーの販売比率が高まっている。乗用車市場全体の25%、小型/普通車に限ると約40%をコンパクトカーが占める。
そこで5ナンバーサイズのコンパクトカー(コンパクトミニバンを含む)について、まずは前席を比べたい。前席はどの車種でも、頭上の広さを除くと、同等の居住空間を備える。適切な運転姿勢を得るには、ステアリングホイールやペダルと乗員の間隔が自ずから決まるためだ。
従って前席の良し悪しを決めるのは、主に座り心地やサポート性になる。乗員の背中から大腿部をしっかりと支えるシートは、長距離を移動する時も疲れにくい。これは安全運転にも繋がる。カーブを曲がる時に着座姿勢を乱さないホールド性も大切だ。
このシートの機能を満足させた上で、乗員が心地よく感じる座り心地の柔軟性、シート生地の肌触り、着座位置やドアの開口部で決まる乗降性などが問われる。
前席が最も優れた1位はマツダ2(旧デミオ)だ。改良を受けた効果もあり、体重の加わる背もたれの下側から座面の後方をしっかりと造り込んだ。
深く座ると(どのシートでも浅く座ると疲れやすくサポート性も下がる)、シートが体にフィットして支え方も的確だ。加えて峠道を走った時でも着座姿勢が乱れにくい。
前席の2位はノートだ。座面の前側をもう少し持ち上げるなど、峠道のカーブを曲がる時のホールド性は高めて欲しいが、座り心地は柔軟で腰の支え方も良い。質感を向上させた内装に見合う座り心地を身に付けた。サイズにも余裕があり、穏やかに走る時はとても快適だ。
前席の3位はフィット。特徴のない座り心地だが、適度にボリューム感があってリラックスできる。乗降時にサイドサポート(乗員を支えるために背もたれや座面が張り出した部分)が体に干渉しにくく、総合的に使いやすい。頻繁に乗り降りする買い物などにも適する馴染みやすいシートだ。
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