2020年に発売50周年を迎えたトミカは、2020年1月時点で累計1,050種類以上の車種が発売され、累計販売台数は6億7000万台を超えている。現在は140種類のラインアップを展開。毎月第3土曜日に2車種ずつ発売することで、ラインアップを順次入れ替えている。
半世紀にわたるトミカの歴史の中には、いわゆる「お宝トミカ」がいくつも存在している。その代表格が、1970年代に製造された「香港トミカ」。1970年に発売されて大ヒットとなったトミカは、日本での生産が間に合わなくなり、そのうちのいくつかは香港で生産された。
しかし、国内生産品に比べて品質的に難があったこともあり、香港での生産はわずか数年間に止まった。そんな「香港トミカ」は後に珍重されるようになり、程度の良い個体は10万円を軽く超えることも珍しくない。特に三菱ギャランGTO MRは、希少性の高さでは随一の存在で、相場価格は総じて10万円以上だ。
「お宝トミカ」は「香港トミカ」ばかりではない。ファンの間で「黒箱」と呼ばれる初期の製品から、ごく最近発売された製品まで、さまざまなトミカに「お宝」となる要素が含まれている。
そこで、子どもの頃から現在までずっとトミカを買い続けているトミカと同い年の筆者が、手持ちのトミカコレクションのなかから10台の貴重なトミカをピックアップしてみた。
文/北沢剛司
写真/北沢剛司
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お宝トミカ1/最初に発売された初代「トミカ」
1970年8月18日に発売された初代「トミカ」は、ブルーバードSSSクーペ、コロナマークIIハードトップ、クラウンスーパーデラックス、クラウンパトロールカー、トヨタ2000GT、フェアレディZ432の6車種で、当時の価格は180円だった。
なかでも「1A ホイール」と呼ばれる、白プリントされたホイールを装着した初期の製品は稀少性が高く、稀少性の高いボディカラーの場合は数十万円に達することもある。
お宝トミカ2/通常品として発売された「ウルトラマン マットカー」
一般的に「通常品」と呼ばれるトミカシリーズは、基本的に現存する車両、もしくは現実に存在しそうな車両を製品化していて、いわゆるキャラクター製品は存在しない。
しかし、「ウルトラマンマットカー」と「ギャランGS10-4-10-10」は、劇中車が通常品として販売された例外的な製品。これらは1972年に発売されたが、1973年に登場した「マスコミトミカ」に編入される形で、わずか2年ほどで廃盤商品となった。
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