【GT-R、RX-7…】日本車が最も輝いていた時代を代表する華やかなクルマたち


■三菱GTO

三菱GTO(1990〜2001年)
三菱GTO(1990〜2001年)

 バブルというのは恐ろしいもので、三菱ですらスーパースポーツに手を出してしまう。

 1990年にデビューしたGTOは、ディアマンテのプラットフォームを使った横置きFFベースの4WD。それゆえ、たとえばNSXやR32GT-Rみたいなサラブレッドと比べると、レイアウトにかなりの制約がある。

 それは、たとえばエンジンでいえば前後に遠く離れたターボレイアウトだし、225/50VR16のタイヤを収めるために広がった1840mmの車幅、そしてまた1700kgという車重。スポーツカーにとって不利な要素をいくつも持っている。

 しかし、6G72型24バルブV6ツインターボは、そういったネガを全部ひっくり返してお釣りがくるほどにパワフルだった。

 カタログパワーは自主規制の関係で280psだが、42.5kgmというトルクは当時国産最強。地の底から湧き出すようなとてつもないトルク、これがGTOの走りの特徴だった。

 また、車重1.7トンという重量級だから走りに軽快感があるとは言い難いが、前45:後55の不等比トルク配分を採用した4WDシステムによって、スタビリティとハンドリングは意外なほど高次元で両立している。

 のちに、中谷明彦選手によってGTOはスーパー耐久で大活躍するのだが、鈍重なイメージとは裏腹にそのポテンシャルは最初からかなり高かったわけだ。

 三菱の持てるすべての技術を結集したスーパースポーツ4WD。エボより先にそれを体現していたのがGTOだったといえるかもしれませんね。

■トヨタ(A80型)スープラ

トヨタスープラ(1993〜2002年)
トヨタスープラ(1993〜2002年)

 レクサスは大成功させたけれど、バブルに踊ったスーパースポーツには手を出さなかったトヨタ。さすがに堅実ではあるけれど、スポーツカーに対する情熱が足りない、そう思われていた。

 1993年に登場した80スープラは、そんな風評に一矢報いるべく登場した本格スポーツだ。

 3L直6ツインカム280ps(輸出仕様は320ps)のツインターボエンジンには、わざわざゲトラグに発注した6速MTを用意。

 正確なハンドリングを目指して全面新設計されたダブルウィッシュボーンサスには、大幅にキャパシティアップを図ったブレーキとF225/R245、16インチZRタイヤが奢られていた。

 これほど走りに徹したパッケージは、たしかにこれまでのトヨタ車には見られなかった本格派。トヨタとしてはかなり思い切った製品だったといっていい。

 ただし、この時代の国産スポーツシーンには、R32GT-RとNSXという2大スターが存在していたのが不運。ほとんど採算度外視のあの2台と比べると、スープラの走りはひと世代古い古典的なFR。

 サーキットでR32GT-Rを追いかけると、リアの限界が低くすぐに横を向いてしまうハンドリングが不評だった。

 当時の自動車雑誌は筑波タイムアタック企画が多かったから、スープラはいつもR32GT-Rの引き立て役。ドリフト全盛の今だったら、走りの楽しさという点でもっと高く評価されたかもしれないのにねぇ……。

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