■【似たもの対決・2】 ベースが同じ2Lターボのセダンとワゴンだが、走行性能の差はあるのか? 【スバル・レヴォーグ2.0GT-S vs スバル・WRX S4 2.0GT-S】
スバル車は多くのモデルでプラットフォームを共用している。現在最も進化しているのはインプレッサ系のグローバルプラットフォーム。
WRX S4とレヴォーグは、これより旧型のプラットフォームを改良したもので、この2車はプラットフォームもエンジン(2L車)もトランスミッションもAWDシステムもまったく同じものを採用している。
唯一、違うのは3ボックスのセダンか2ボックスのワゴンというボディ形状だ。
しかし、この2台の乗り味は明らかに異なるもの。レヴォーグはデビュー当時から、その固められたサスペンションによる乗り心地に対して異論が多かった。
ホントは、走りが好きだからS4が欲しかったんだけど、レヴォーグ2.0GT-Sのほうが乗り心地もよさそうだし家族もOKを出してくれるだろう。と、レヴォーグを選んだ人、多いはず。
しかし、いざ乗り比べると「S4のほうが乗り心地がいい!?」と思ったお父さんも多かったのでは。
ただし、スバルは反省していた。昨年の改良でサスペンションストロークを延長し、スプリングレートもソフトに振った。同じような改良はS4にも施されたが、レヴォーグのハンドリングと乗り味は大きく変化。
現在のレヴォーグはWRX S4よりも明らかに優等生の大人。すべてがマイルドだ。
(松田秀士)
【違いはある?】昨年の改良後はレヴォーグのほうがマイルドな乗り味
◎レヴォーグ(2.0GT-Sアイサイト)
全長4690×全幅1780×全高1490mm、ホイールベース2650mm、車重1560kg、2L 水平対向4ターボ、300ps/40.8kgm、JC08モード燃費13.2km/L
価格:361万8000円
◎WRX S4(2.0GT-Sアイサイト)
全長4595×全幅1795×全高1475mm、ホイールベース2650mm、車重1540kg、2L 水平対向4ターボ、300ps/40.8kgm、JC08モード燃費13.2km/L
価格:373万6800円
■【似たもの対決・3】 同じプラットフォーム&同じ2LターボのSUV2車、乗り味は違うのか? 【トヨタ・ハリアー 2Lターボ vs レクサス・NX300】
ハリアーのターボとレクサスNX300は、ひと言で喩えるなら「ラグジュアリー志向のハリアーとスポーティ志向のNX」といった位置関係。デザインとシャシーの味付けによって異なるキャラクターをうまく作りわけている。
パッと見で印象的なのは、柔らかなラインで構成されたハリアーと直線的でシャープなNXのスタイリングの対比だ。
インテリアの感触をふくめて、ハリアーは居心地のいいリビング感覚だが、NXはスポーティ色が強め。特に、足回りの味付けがそのキャラクターを反映しているように感じる。
いちばん異なるのは、たぶんハンドリング。NXのほうが操舵に対する反応がシャープで、ロールも抑制気味だし接地感もフラット。飛ばし屋さんにはコッチがお薦めだ。
ただ、日常の足としては、ハリアーのほうがウェルバランス。特に、低速の市街地走行では、当たりのソフトな乗り心地が好ましい。
エンジンはともに8AR-FTS型2Lターボで、カタログ馬力はNXのほうが7ps大きいものの、6ATも含めて基本同じ。
フラットトルクでどこからでも力強く反応する35.7kgmのトルクは強力で、このセグメントのSとしてはもっともパワフルな部類。ここは両者まったく差がないといっていい。
個人的には、コスパもふくめてハリアー推しですね。
(鈴木直也)
【違いはある?】ラグジュアリーとスポーティで、キャラ分けしている
◎ハリアー(エレガンス・2WD)
全長4725×全幅1835×全高1690mm、ホイールベース2660mm、車重1660kg、2L 直4ターボ、231ps/35.7kgm、JC08モード燃費13.0km/L
価格:338万400〜457万4880円
◎NX300(標準2WD)
全長4640×全幅1845×全高1645mm、ホイールベース2660mm、車重1710kg、2L 直4ターボ、238ps/35.7kgm、JC08モード燃費13.0km/L
価格:440万〜532万円
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